「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

アンプを生かすも殺すもスピーカー次第

2019年12月03日 | オーディオ談義

12月1日付で投稿した「会心の3ウェイシステム」について、さっそく「I」さん(東海地方)から「3ウェイシステムに対するYさんのご感想を楽しみにしています」とのメールをいただいた。

ありがたいことです。ヤル気が出ます(笑)。

さっそく「GOODでしたよ。詳しいことはブログでご報告します」との返信を打った。

それでは、以下「GOOD」の内容をしたためてみよう。

当日の1日(日)の午後は晴れ渡った絶好の日和の中、新装なった我が家の3ウェイシステムの試聴を行った。



自分の耳にはあまり信頼をおいていないので(笑)、耳のいい仲間「Y」さんのご意見は実に参考になる。

今回は、3台の真空管アンプで聴き比べを行った。まずは似たような2台のアンプから試聴した。

    

いずれも出力管に「71系」を使ったアンプで、前段管が違うだけでほかは、「インターステージトランス」や「出力トランス」などそっくり同じものである。

最初に1台をオークションで仕入れ、あまりに気に入ったものだから2台目も見かけたついでに購入したものである。

その違う「前段管」とは画像左側が「A411」(独ヴァルボ製:バリウム昇華型フィラメント)、右側が「AC/HL」(英国マツダ:初期型ナス管)で
「μ(ミュー)=増幅率」は前者が「20前後」で後者は「30前後」だ。

最初に「AC/HL」付きのアンプで試聴したが、「これがたった出力1ワット未満程度ですか!」と驚かれるほどの鳴りっぷりだった。

「音のバランスがとても良くて、3つのユニットの音色がそろってます。非の打ち所がない3ウェイですね」といたく感心された。

フフフ、やっぱり「会心」という言葉は伊達に使っておりませんぞ(笑)。

次に「A411」付きのアンプの試聴に移ったが、「似たような音ですが前段管のμが幾分低いだけおとなしくなりますね。前者が水彩画だとすると、これは墨一色で描いた山水画の印象を受けました」

両方のアンプともこれまでパワー感に難点を感じてあまり出番がなかったのだが、この3ウェイではいかんなく実力を発揮してくれてうれしい限りだった。

いずれ片方をオークションに出そうかなんてちらっと脳裡をよぎっていたのだが、改めて2台とも絶対に出さないぞと決意を新たにした(笑)。


そして最後は「PP5/400シングル」アンプの試聴に移った。



いよいよ我が家の真打としてエース級の登場である。

「これは明らかにイギリスの上流階級の貴婦人を思わせる音ですね。まるで絹のような肌触りの音です。思わず天女の羽衣を連想しました。」

3台の真空管アンプとも見事に合格!

もう笑いが止まらないとはこのことですねえ。

念のため、Yさんに「もし日常的に使うとしたらどのアンプにしますか?」と、お尋ねしたら「そうですねえ。私ならAC/HL前段管付きの71Aアンプにします。手を伸ばせば実像に触れるような生に近い音が好きです」

3時間ほどでYさんが辞去された後に、調子に乗って今度は新たに71系の「371プッシュプル」アンプを引っ張り出した。

    

これも良かった!まったくケチのつけようがない音とはこんな音を指すのだろう。

以上4台のアンプとも長い付き合いの中で、それぞれに弱点があるのを熟知しているつもりだが、いっさいそれを目立たせないのはやはりスピーカーのおかげだろう。

アンプの弱点をすべて飲み込んでしまう恐るべき「3ウェイシステム」である。

これまで、「スピーカーを生かすも殺すもアンプ次第」と思ってきたが、これからは「アンプを生かすも殺すもスピーカー次第」へと認識を改めなくてはいけないようだ(笑)。

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