本の題名はもう忘れたが「勝ったときの次の試合はぜったいGK(ゴールキーパー)を代えるな」(サッカー)という格言(?)を見かけたことがある。
どちらかといえば理論的というよりも、勢い、リズムさらには「縁起」までをも含めた言葉だろう。
さて、我が家のオーディオ装置。
先日の27日(月)、久しぶりに入院中の母の見舞いがてら我が家にやってきた長兄。
「ちょっと聴かせてくれ」というのでメインシステムの「アキシオム80」を鳴らしてあげた。
「ほぉ~、お前のオーディオはときどき逆に悪くなったりするのであまり当てにしてなかったが今度ばかりは脱帽だ。
聴いてて実に気持ちがいい。これまでいろんなお宅で聴かせてもらったけど、これ以上の音はまだ聴いたことがない。
K市の○○美術館の副館長がオーディオマニアなので今度案内するからよろしくな」と、のたもうた。
身内とはいえ、日頃、歯に衣を着せない長兄からの賛辞に思わず頬がゆるんだが、まさに自他ともに認める絶好調のオーディオ装置。
とはいえ”時の流れに身を任せ”ながら着々と次の「ステージ」へと歩みを進めている。
現在のウーファー3発から4発にすることで「アキシオム80」が弾き出されるため、そのためのSP台とSPボックスさえ完成すればいつでもゴーサインが出る。
SP台は早々と作ってしまったので残るはSPボックスの「密閉型」への改修作業だけだった。
SPボックスの木が堅すぎて家庭用のドリルでは歯が立たないので、29日(水)に専門の業者が強力な電器ドリルを持ってくる予定だったが、SPを作業場へ持って帰っての改修へと変更。
そちらのほうが作業がやりやすいそうで、7月1日の夕方、きちんと仕上げて持ってきた。
さ~て、これで準備万端すべて整った。
その気になれば「半日」もかからずにSPの入れ替え作業が終わるわけだが、ちょっとここにきて逡巡。
冒頭に掲げたような「格言」もあることだし、長兄の追い討ちも加わっている。
「調子のいいときはいろいろと変えないほうがいい」。
充分満足しているシステムを今さら”いじくる”必要があるんだろうかと、何だか複雑な心境に~。あまり急ぎ過ぎてもねえ。
まあ、ダメなときは元に戻せばいいとは思うものの、せっかく手がけた作業を「ハイ、そうですか」と元に戻すのも考えるだけでちょっと億劫。
昔、刑罰の一つとして営々として積み上げた土嚢をわざと壊して翌日また同じ作業をさせる、終わるとまた壊して翌日も同じ作業を繰り返し・・・というのがあったそうだ。「完成させる喜び」を永遠に奪った実に意地の悪い拷問。
そこまではいかぬとしても一旦やり遂げた作業はしばらくそのままにしておきたいのが人情というもの。
どうやら新たなシステムは、体力とともに精神的なタフさも求めているようで、この辺で”ひと呼吸”おくのもいいかもしれない。
それに、あまり調子に乗ると「オーディオの神様」が怒って天罰が下るかもしれない。不満があって代えるのならともかく~。
梅雨末期の雨模様の中「雷サマ」が多発している今日この頃、比較的高台にある我が家付近は雷の名所になっていて、連鎖的な被害を受けることがしばしば。
いっそのこと、誰かが試聴してボロクソに貶してくれると”ふんぎり”がついてすぐに作業に取り掛かるのだが・・・。