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「音楽&オーディオ」の小部屋

クラシック・オーディオ歴40年以上・・身の回りの出来事を織り交ぜて書き記したブログです。

オーディオ談義~「大手術」その1~

2010年10月20日 | オーディオ談義

10月15日(土)から数日がかりで我が家のオーディオの大手術を敢行中。

 タンノイ・ウェストミンスターのボックスにオリジナル・ユニットを復元する。

 ウェストミンスターから取り外した「アキシオム80」を低音ユニット〔口径20cm)4発入りのボックスに取り付ける。

自分の記憶に遺しておく意味で時系列的に振り返ってみた。

15日(土)

午前9時にかねて電話で打ち合わせしておいた家具職人のYさんがご来訪。このYさんは低音ユニット4発入りのボックスを作ってもらった方。

「4本のユニットのうち最上部の1本を外して、その代わりにアキシオム80のユニットを容れることにしたけど、そのままだと他の3本のユニットの背圧をうけて音が悪くなるので、仕切り板と裏蓋を作って欲しいんだけどね」

「へぇ~、オーディオってキリがありませんねぇ~。分かりました。SPボックスを2本とも持ち帰って作業させてください。破損が心配ですからSPユニットも8本すべて取り外しておいてくれませんか。月曜日の午後4時ごろに引き取りに来ます。」

「仕切り板は平行だと定在波が起きるので斜めにするようにね。取り付け位置に鉛筆で線を入れておくから。それとウェストミンスターに元のオリジナルのユニットを容れ直してもっと壁際の奥の方に動かすので人手をよろしく」

「ウェストミンスターはどの位の重さがあるんですか?」

「1本で120Kgだからおよそ大人二人分の重さだね」

「分かりました。従業員を3人集めましょう。それでは月曜のきっかり4時に再度お伺いします」

さあ、それからがSP周りも含めて部屋の片付けに大わらわ。CDケースとか書籍などは隣の部屋に仮住まい。「もぅ~、散らかしまくって」と”カミさん”が怒るが「水曜日頃までにはきちんとするからな」

部屋のスペースをある程度確保したうえで2本のSPボックスをごろりと裏向けに倒して計8本のユニットの取り外し。SPコードもすべてハンダ付けしてあるので熱した鏝を当てて外す。フ~、どうにか一段落して今日はお仕舞い。

さすがに運動ジムに行く気力なし。

16日(日)

さあ、いよいよウェストミンスターから「アキシオム80」を外して本来のオリジナルユニットを取り付ける日。朝から大張り切り。

まず倉庫で4年間ほど眠っていたユニット〔口径38cm)を取り出す。

  

「ゴメンな、ずっと一人ぼっちにさせておいて」。

決して音に不満があったわけではないが、もっといい音になるかもと、ついJBL(130Aユニット)やアキシオム80へと浮気心を起こしてしまった。

ウェストミンスターという重量級のボックスをメーカーの思惑そっちのけで勝手気ままに「骨の髄までしゃぶり尽くしている」のはおそらく世界でも数少ないと思う。

さてウェストミンスターの裏蓋を外すのは結構コツが要る。

およそ20本ほどのネジを外してもピッタリ密着しているので、取っ掛かりがないがネジ孔をうまく利用すれば取れる。この辺は言葉で表現するのはちょっと難しい。

アキシオム80のユニットを取っ払って、いよいよオリジナルユニットの取り付け。こういう日もあろうかと専用のナットとネジだけは几帳面に保管していた。

                

これは裏蓋を閉じる直前の写真だが、ユニット周りの補強材はメーカー指定どおりきちんとネジで締め上げて取り付けないとバックロードホーンの効果が発揮されず低域がやせ細ってしまうので要注意。

それにしても高域、低域ユニットのそれぞれのプラス・マイナス端子にSPコードを直接ハンダ付けするのだから音の鮮度が向上するのは間違いなし。

次がいよいよ肝心のネットワークの接続になるが以下、話がやや専門的になるが悪しからず。

ウェストミンスターは同軸2ウェイ方式で低域ユニットと高域ユニットのクロスオーバーは1000ヘルツ付近となっている。

これが基本中の基本でSPユニットもボックスもこれに応じて設計されている。

タンノイ指定のオリジナルのネットワーク〔SP内臓)は「好みに合わない」ので断線処理して、独自に専用の部品を使うもののこればかりはきちんと踏襲しなければいけない。

    

左の写真がコンデンサーで数値が22μFなので高域部分の下辺の周波数をおよそ900ヘルツ(8Ωのとき)でカットの目論見。

右側の写真はウェスタン製の鉄心入りコイルで低域部分の上辺の周波数をおよそ1000ヘルツ付近でカットする。

このクロスオーバーの値をコイルとコンデンサーを使っていろいろ変えることで音が千変万化するのが面白い。

自分の好みの音に向けて自由自在に調整出来るのがネットワークいじりの最大のメリット。
もちろんチャンネル・デバイダーを使う手もあるが、どうも音が味気なくなるので「好み」に合わない。それに高価すぎる。

とにかく機器のとっかえヒッカエも面白いことはたしかだがお金がかかるのが難点、その点これはかかるお金が少ないうえに効果抜群なのがたまらない。

結局、オーディオの究極の面白さとはこの辺に有るような気がする。

このネットワーク配線後の試聴結果は次回に持越しだが、実は想像以上の困難が待ち受けていた!

結局、この日も運動ジムはさらさら行く気にならずお休み~。


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