9月25日(火)、朝のNHKテレビでは”富士山頂に初雪”と報道している。中秋の名月にしては早すぎる冷え込みだが、これはあくまでも日本一高い山の上での話で、平地での日中はまだまだ暑さが残っている。
また、今日は福田内閣の組閣の日。所詮は1億2千万分の1の小さな存在に過ぎないが閣僚の顔ぶれには大いに興味がある。夕刊を楽しみにして、前回(9月20日)からまだ4日しか経っていないが、3連休明けの25日に釣行してみた。
天気もいいし、潮の満ち込みもよいし、新しい仕掛けを早く試してみたいのも理由のひとつ。
今日は大潮の2日目で干潮は12時30分。前回の釣行では午前中が全然釣れなかった。魚の食い気がなかった理由は①冷たい潮流が流れ込んだ②夜間の冷え込みで海水温が下がったのいずれかと推測したが、どちらにしても今日は午後の満ち込み一筋にかけてみた。
したがって、自宅出発はいつもより4時間遅れの10時。今回から釣具店を替えたのでO市のY釣具店に立ち寄り解凍したエサを手に入れて、現地到着は12時10分。クルマの中で軽い昼食をとっていつものF波止に上る。
釣り開始は、ちょうど干潮時の12時30分。相変わらず広い波止には誰もいないが、風が結構強い。マキエが向かい風になってなかなか飛ばない。水とパン粉を加えて粘り気を増したらようやく距離が出だした。
しかし、折角工夫した新しい仕掛けの方はこの強風のためまったく使いものにならない。やはり、仕掛けは机の上でいくら考えても限界がある。これまでの経験で現場の感覚が大切だと骨身に沁みて分かっているのに何度でも同じ過ちを繰り返す懲りない自分がいる。
快晴で海水温も上昇気味のようなので、結局、これまでの無難で堅実な仕掛けに戻すことにした。せっかく波止まで来ているのに仕掛けを初めから作り直したので相当の貴重な時間をロス。
しかし、マキエ開始後すぐにクロが活発に動き出した。”今日もそこそこいける”との確信のもとに、ひとまず安心して竿を振った。
いつもどおり順調に推移したが初秋の時期はつるべ落としで暮れやすく、すぐ暗くなる。
16時ごろからウキが随分見づらくなるがそれと引き換えに良型が警戒心を解いて次から次に海面に湧いてきた。思わず高まる心臓の鼓動とともに、竿が弓なりになって糸がビュン、ビュンとうなる。続けざまに10匹前後はいっただろうか。手ごたえ十分、やはり夕まづめが近くなると型が良くなる。これこそ釣りの醍醐味で今日は快心の釣りだった。
マキエがすっかり無くなって、納竿は16時40分。結局、最後の40分間が勝負だった。
自宅到着は17時55分で、いつもより3時間遅れなので腹がペコペコ。釣り道具洗いは翌日回しで、急いで薄暗い中でフラッシュをたいて魚の写真だけ撮った。
その後は、「西の関の秘蔵酒」を冷で一杯やりながら刺身と焼き魚を堪能しつつ、竿から伝わってきた手の痺れ感覚を憶い出しながらこの世の天国気分を味わった。やはり刺身は日本酒の冷が合う。
釣りは味覚を含めて五感をフルに刺激し身体感覚を伴うところが他の趣味とは明らかに一味(ひとあじ)違っている。
と き 2007年9月25日(火)、快晴、海上風強し
と こ ろ Y半島F波止
マキエ クロ用(オキアミ小粒2角、グレパワー、パン粉1袋)
エサ取り用(ジャンボ2角、米ぬか1袋)
釣 果 クロ55匹、アジ6匹、ハゲ3匹
メ モ 夕まづめに近い時刻にポイントを置いた釣りを
ウキはむやみに取り替えないこと