あなたの使っているパソコン、スマホ、ルーター、そして企業や団体のサーバー、工場の制御機器、さらにIoTのカメラ、テレビ、最新の自動車など、インターネットにつながるものによってつくられている。
いわゆるネットの「ノード」によってつくられた空間といえる。
この空間には国境がない。
そして私たちが見えるのは、Webサーバーのホームページなど、ごく一部だ。
パスワードで入るのが会員制などのディープウェブ、通常の検索ではまったく見えないダークウェブなど、サイバー空間は個人からみれば無限ともいえるほど広い。
生産、流通、消費、生活、行政や国家機関などあらゆるものがネットにつながっている。
ここに「マルウェア」など悪意のあるプログラムが入り込むと大変なことになる。
当然、国家機関も監視の目を緩めないし、攻撃にも使う。
ロシアのウクライナ侵略に際しても、物理的なミサイル攻撃の前に、サイバー空間での攻撃が行われており、かなりのルーターが破壊されたという。
ルーターはネットに特化されたコンピューターであり、ファームウェアに書き込まれたプログラムで動いている。ここを書きかえるだけで破壊できる。
スノーデン氏の所属していたアメリカのNSA長官のポール・ナカソネ氏が、インタビューにこたえていた。これがけっこう波紋を広げている。まあ悪名高きNSAという秘密情報機関のトップなので、発言には眉に唾をつけないと。
またCiNii(サイニィ)に掲載された論文に「ウクライナを巡る米国・ロシア間サイバー紛争」が一部公開された。
こちら⇒
我々が知らない凄まじい「戦争」がサイバー空間で行われている実態のほんの一部が垣間見える。
イランのウラン工場を破壊したスタックスネット、アメリカのコロニアル・パイプラインへのランサムウェアによるサイバー攻撃も記憶に新しい。
スノーデン氏がいたNSAの実態、それは個人のスマホに自由に入れる能力など、ぞっとするものだ。
HTTPSなど、いまは流通するデータの暗号化が進みのぞきにくくなっているため、「マルウェア」を入れることが主流になっているようだ。
スノーデン事件からすでに10年が経っている。ネット攻撃はもっと深化しているのだろう。
スマホの位置情報や録音・録画機能も悪用できる。
便利だからといって、なんでもスマホを使うのは危険でもある。
だからこそ、何でもマイナカードを使えるようにするなど、私から見れば「狂気」としかいえない。
追 記
最近、アマゾンのフィッシングメールが繰り返し届いている。
「お支払い方法の情報を更新してください」メールである。
自動的に「迷惑メール」に入るようにしているが、それでも別のメルアドを使って執拗に送ってくる。
内容を見ると、更新のためクレジットカードの入力を求めている。まずありえない要求だ。
この「更新」のクリック先を調べてみるとアドレスが「arna2on.olju.top」
IPアドレスを調べるとアマゾンとは全く関係ない。
ドメインのarna2onはamazonに似ている。こういう引っかけが多い。
所在地を調べるとアメリカのコネチカット州ブリッジポート市から発信されている。
これすら踏み台のPCやプロキシ、ダークウェブを通されたら我々素人では、本当にブリッジポート市かどうかはわからないだろう。
フィッシング詐欺は、ますます巧妙になってきている。
しかし名前や住所だけでなく、クレジットカードの入力を要求することは完全に詐欺である。