夏に入り、庭の田や池(プラ舟)のおたまじゃくしが
続々、雨蛙となって巣立っている。
先月から越してきた新居は浅川のそばであり
前の多摩平よりも低地だろうから(標高は都心よりもずっと高い)
台地をこのむカナヘビやヒキガエル、青大将はまだ来ず
雨蛙、日本トカゲ、シマヘビ向きかと。
僕は生きもの好きながら、小川も林もなき浅草生まれ故に
いきものに対する好奇心の子ども心がいまだ遺っている。
いつか卒業できるよう、生物いっぱいの豊かな環境を
身近に創っていきたいのですが、
環境も、ソフトとハードがあると思う。
たとえば何らかの技術をつかって 汚れた川の水質が
格段に改善されたとしても、その川が鯉しか棲み得ない
コンクリート垂直護岸であれば、豊かな環境とはいえない。
こういうのは、エコであらむと
冷房の温度を上げたり、こまめにスイッチを切るのに似て
電気料金の節約になっても、実際に近所の川にホタルが戻ったり
丘にノウサギが跳ねることにはつながりにくい。
水質が悪くとも、棲みかとなる自然な石積みがあって
ヨシの群落も繁っているという、かたちの要素、
一目瞭然にいきもののいそうなハード部分に、もちっと
心を配ること。そのハードこそが、自然に水質を改善するシステムとなる。
それと併せて、一般大衆は、金魚鉢に注いだらそのキンギョが生きられないような
洗剤、シャンプー、入浴剤、練り歯磨き、パーマ液、毛染めの選択に意識を向けて、
メーカーは積極的に健康と環境に負荷のない(むしろ過去の汚染を清算する)製品へ進化させる。
前のものよりはちょっとばかり有害性が低いとか、
よいといわれるものを一滴添加しただけでエコエコと謳うのではなく。
子どもがなめても、メダカの池に混ぜても問題ないものを。
そして政治は、国はそれを後押しする法律を整える。
本当の安全保障は、真に健康な環境に他ならない。
玄関前でヨシを育てること。バケツでよい。台所排水や残り湯を注ぐ。
そこから芽生える、いのち、環境、水への意識が育まれたら、
ちょっとしたことだけれど、ただ数字上の環境問題を叫ぶよりも
千人力となるべし。
全国的に、ゴーヤを中心とした緑のカーテンは定着している。
加えて、ヨシを育む「緑のよしず」大作戦が広がれば、
そこに在るだけで、大きな影響力が発信されるだろう。
行く行くは、家庭排水が直接、パイプを通って
ヨシのビオトープに注がれ、そこで浄化された水を
家庭菜園や非常用に二次利用できるシステムの家のふえていくことを。
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