意外と間違って覚えている言葉って結構多いですね。以前、話題になった「役不足」は、最近では間違った遣い方は減ったように思います。
?私には役不足ですが、一生懸命がんばります。
〇彼女には、そんな小さな仕事は役不足だ。
ところで、「髪結の亭主」ですが、「髪結」はどっちなのでしょう。「の」にはいろいろな用法があるので、この言葉だけではわかりません。
① 妻が髪結である、亭主
② 髪結である亭主
正解は①です。
? 髪結の亭主は、稼ぎが少ないから妻の私も働かないと・・・
〇 髪結の亭主は、楽だね。男に生まれたら一度はやるべきだよ。
「髪結の亭主」は、「収入の多い髪結を妻に持つと遊んで暮らせることから、妻の働きで養われている夫」のことです。ちなみに、髪結は江戸時代は、男子しかできませんでした。寛政頃に女髪結も現れましたが、幕府によりたびたび禁止されたようです。しかし、広く世に受け入れられ、明治以後は女子の職業として公認されたそうです。(『日本国語大辞典』第2版「髪結」の項より)
現在では、「髪結」に関する職業をしている人は、女性と男性では、どちらのほうが多いのでしょう。「美容院」「理髪店」など、いろいろありますから、一概には言えませんね。皆さんの髪を切るのは、男性ですか?女性ですか?