要旨
日本語オノマトペは感覚的であるとされるが、怪談の語りの中ではどのような役割を持つのか。本研究では、稲川淳二出演のDVD4作品を対象として登場するオノマトペを調査し、音韻・形態面から考察した。
その結果、ここで登場するオノマトペは、一般的なオノマトペの形態の特徴に見られる強調や余韻に加えて、急な静寂をつくりだすことによってその場面の環境を伝える、語りのリズムを整える、また擬している音への忠実性が高いということが分かった。これらの特徴によって、語られる状況をより感覚的に伝えることで怪談の効果が高まっているのではないかと考えられる。
日本語オノマトペは感覚的であるとされるが、怪談の語りの中ではどのような役割を持つのか。本研究では、稲川淳二出演のDVD4作品を対象として登場するオノマトペを調査し、音韻・形態面から考察した。
その結果、ここで登場するオノマトペは、一般的なオノマトペの形態の特徴に見られる強調や余韻に加えて、急な静寂をつくりだすことによってその場面の環境を伝える、語りのリズムを整える、また擬している音への忠実性が高いということが分かった。これらの特徴によって、語られる状況をより感覚的に伝えることで怪談の効果が高まっているのではないかと考えられる。