日本語おもしろ発見

日々の生活から

「髪結の亭主」、髪結は妻?夫?

2007-08-02 12:12:49 | 日本語豆知識

 意外と間違って覚えている言葉って結構多いですね。以前、話題になった「役不足」は、最近では間違った遣い方は減ったように思います。

   ?私には役不足ですが、一生懸命がんばります。

   〇彼女には、そんな小さな仕事は役不足だ。

 ところで、「髪結の亭主」ですが、「髪結」はどっちなのでしょう。「の」にはいろいろな用法があるので、この言葉だけではわかりません。

   ① 妻が髪結である、亭主

   ② 髪結である亭主

 正解は①です。

   ? 髪結の亭主は、稼ぎが少ないから妻の私も働かないと・・・

   〇 髪結の亭主は、楽だね。男に生まれたら一度はやるべきだよ。

 「髪結の亭主」は、「収入の多い髪結を妻に持つと遊んで暮らせることから、妻の働きで養われている夫」のことです。ちなみに、髪結は江戸時代は、男子しかできませんでした。寛政頃に女髪結も現れましたが、幕府によりたびたび禁止されたようです。しかし、広く世に受け入れられ、明治以後は女子の職業として公認されたそうです。(『日本国語大辞典』第2版「髪結」の項より)

 現在では、「髪結」に関する職業をしている人は、女性と男性では、どちらのほうが多いのでしょう。「美容院」「理髪店」など、いろいろありますから、一概には言えませんね。皆さんの髪を切るのは、男性ですか?女性ですか?

コメント
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