呑む気オヤジ/蔵王山麓蓬莱庵便り

蔵王山麓暮らしのオヤジの日記。合唱も映画もドライブも温泉も、たまには俳句も・・・😄

呑む気オヤジの読書感想文・寅の6「告白」

2010-06-09 | 本の話
告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
湊 かなえ
双葉社


♪「告白」湊かなえ著 双葉文庫

地方都市の公立中学校1年B組の3学期最終日。
この日で退職する担任の女性教師悠子は、ホームルームで生徒たちへの最後の挨拶で「学校のプールで事故死した私の娘は、本当はこのクラスの生徒の殺されたのです」と話し始める。
悠子が生徒に語る事件の真相と、そして犯人の生徒2人に仕掛けた驚くべき報復に、クラス全員が慄然とする…。

物語は、そのあと事件に関係する生徒やその家族の独白や手紙での「告白」が続き、更に驚くべき真実が明らかになって行く。
そして、ラストの悠子の畳み掛けるような怨嗟に満ちた復讐!

おぉ~、怖い!何とも不気味なサスペンスだ!!
一片の救いもない閉塞感に満ち満ちたへドロに足を取られて、全身でもがいているような苦味が胸に残る。
でもさすがに「本屋大賞」受賞作品、グイグイと惹き込まれて一気に読んだ。2日で読了。
歳をとると、読書も、読み終わったあとに心があったかくなるような話しが良いんだけど、たまにはこういう容赦も救いもないサスペンスも悪くない。
面白かったです!

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「告白」は松たか子主演で映画化された。
松たか子の悠子先生、怖そぉ~!
文庫本の最後に映画化した中島監督のインタビューが載っていた。
曰く「この話は登場人物のほとんどが本当のことを話していないのでは、って思うんですよ」
読み返して深読みすると、何が真実で何が嘘か分からなくなる人が多いと言う。
なる程ねぇ、筆者はそこまで計算しているんだろなぁ。それならもう一度読んでみようじゃないか!
真実と嘘の泥沼に、足を突っ込んでもがくのも、たまには良いかも知れない…!?




コメント (2)
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