西村一朗の地域居住談義

住居・住環境の工夫や課題そして興味あることの談義

大震災に対し復旧とソフトを中心に

2012-01-20 | 思いつきから仮説へ
東日本大震災に対して復興という言葉、コンセプトが前面に出て、復旧は「旧に復してもまた同じような大地震が起これば同じことの繰り返しになるのでは・・・」ということで、余り「人気」がない。

海岸べりの居住地より高台の居住地がより安全、ということで仙台など平地が広く大津波にこっぴどくやられた所では、高台を整備する構想が強い。

しかし、それは復旧に比べて莫大な費用を食うことになる。

私は、「復旧を中心に」と言っているのであって、全くの旧に復すれば良い、と言っているのではない。まあ、復旧は分かりやすいし、復興より「安上がり」だ。

まあ、余りに「危険な」所は、少し引いてもいいし、一部高台に移ることもありうる。

ただ、全般的にフィジカル(空間的)に復旧するとしても、ソフトな生活のあり方は大いに変わると思うし、変わらざるをえない。

今までは、大抵の所では大津波に対する心構えが出来ていなかったが、今後はそんなことは皆無になろう。今までは「のんびり」していたとしても、今後は大地震即大津波としてたちまちに避難して大抵は助かるのではないか。

復旧住宅でも、家の多くの窓から海が見えるように「変わる」に違いない。

大地震となれば、すぐ海を見て(夜ならサーチライトで照らして見て)、即高台に避難となるにちがいない。先の大震災の記録は、何度も上映され地域の皆の「生きた記憶」として子孫に受け伝えられるに違いない。