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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信1072 ・さすが動きが速いアメリカ――早くも負け続けの日本

2011-11-15 06:42:52 | 日記

 おはようございます。ブータンのワンチュク国王が今日、新婚旅行で来日します。国民総幸福量(GNH)を自ら考案・提唱し、国政に現実に生かしています。ブータンの世論調査では国民の90%が「幸せです」と答えています。本当にそう思っているようです。
 生き生き箕面通信1072(111115)をお届けします。

・さすが動きが速いアメリカ――早くも負け続けの日本

 すでに第1ラウンドの勝負はつきつつあります。TPP(環太平洋経済連携協定)に実質「参加」を表明した日本ですが、早くも強烈なアッパーカットを食らい、グラッグラッときました。具体的には「牛肉、簡保、自動車」の3分野についてです。アメリカの見事な先制攻撃です。

 さらにアメリカが見事なのは、ホワイトハウスが仕掛けた情報戦です。日米首脳会談を受けて、ホワイトハウスは「野田首相が例外なき貿易自由化について協議すると約束した」と発表しました。日本側は「あっ」と驚き、あわてて訂正を求めました。ホワイトハウスも一応訂正してみせました。しかし、世界に「日本の例外なき自由化」の印象が刷り込まれました。アメリカは、意識して自分が流したい情報を流したのです。「例外なき自由化」は、日本側が死守しようとする「コメ」についても例外は認めない、ということを意味します。情報は「流した者勝ち」です。

 野田首相は「守るところは守る」と言っています。頼もしい。だけど、結果は、負け続け。それでも「守るところは守る」といい続けます。

 いい例が、野田さんはオバマさんとの会談で「牛肉の輸入についてはすでに事務当局で検討を始めました」と明言しました。日本人には初耳です。これで、危ないBSE牛肉が入ってくる可能性は格段に高くなります。BSEは牛海綿状脳症、よく狂牛病といわれてきたものです。アメリカはこれまでも、日本の牛肉輸入規制の緩和を執ように求めてきました。ハワイでは今回、枝野経産相が米牛肉産地のテキサス州出身下院議員ブレディ氏から強く市場開放を求められた、と伝えられています。月齢20か月以下としていたものを、30か月まで緩めることになります。日本は防戦一方で、歯が立ちません。予想通りの点火です。

 今後、前面に立ってさらに攻撃を仕掛けてくるのは、米通商代表部のカーク代表です。まず「当面、牛肉、簡保、自動車に強い関心がある」と、黒光りした顔で舌舐めずりしながら要求を突き付けてきました。

 日本側は「国益を守る」といいますが、肝心の「国益」が何であるのかまったく明らかにしていません。おそらく「コメ」は国益なのでしょう。だけど、それすら「自由化した方が農業改革になる」という根強い意見が民主党政権内にすらあります。前原、仙石、枝野、玄葉氏らを始め、多くの中枢議員が市場開放やむなしのハラであり、むしろ「外圧」を利用して農業改革を狙っています。簡保も、今度こそやられるのでしょう。野田どじょうはとっくに承知なノダ。

 今日、来日するワンチュク国王の国、ブータンは「ゴーイング・マイウエイ」です。物質的な豊かさではなく、「心の豊かさ、精神的な豊かさ」を大切にする国づくりを進めています。

 アメリカでは、職につけない若い人を中心に、「ウォール街を占拠せよ」と、金融資本、強欲資本主義を告発しています。以前、映画監督のマイケル・ムーア氏が自作の映画「キャピタリズム」で、「占拠せよ・運動」を呼びかけました。「強欲資本主義の最上階、ペントハウスに居るのはゴールドマン・サックスだ」と”摘発”しました。そして「もういいかげんにしろ」(Enough is enaough!)と叫びました。

 しかし、日本はこれからアメリカの失業者・若者の立場になりに行くのです。アメリカさまのありがたいご配慮に、どじょう首相とともに感謝しましょう。


生き生き箕面通信1071 ・大阪府知事候補、倉田薫氏の集会に参加しました

2011-11-14 06:49:17 | 日記

 おはようございます。
 生き生き箕面通信1071(111114)をお届けします。

・大阪府知事候補、倉田薫氏の集会に参加しました

 倉田かおる・前池田市長の大阪府知事選立候補の立ち合い演説会が昨夜、旧カルフール横の市民活動センターで開かれたのでのぞいてみました。

 応援弁士として、大谷信盛・民主党衆院議員、北摂の市町長では倉田哲郎・箕面市長、豊能町長、能勢町長が、それぞれ「知事候補として、なぜ倉田氏を担ぎ出したか。なぜ応援するのか」といういきさつなどを話しました。

 日曜日の夜遅く8時からの集会でした。それでも、動員呼びかけもあって集まったのは200人くらいだったでしょうか。一番奥の大会議室に入りきらなかったため、急きょその隣の部屋も使うことにしていました。

 驚いたのは、箕面市長の倉田氏が「いろいろ悩んだ末に、倉田さんを推すことにしました。大阪が『維新の会』一色になっては危険だ。(維新の会の会長を兼ねる)橋下徹・前大阪府知事が大阪市長に当選したとしても、大阪府知事は違う立場の人が望ましい」と、”反維新”を明確にしたことです。

 箕面市長の倉田氏は、自らの選挙戦では橋下氏に応援してもらい、橋下氏の人気がプラスして初当選を果たした経緯があります。その後も、橋下氏の政策を積極的に支持してきました。その倉田氏が、「『大阪都構想』には今でも大賛成ですが、教育条例など行き過ぎの面が目立つ」と、明確に「維新の会」路線を批判する側に変わりました。

 ぼくもほとんど同じような立場です。特に、橋下氏が進めた教育条例には、強い危機感をもっています。「3年定員割れの府立高校はつぶす。『君が代斉唱』に3回不起立の教師は免職」などは、明らかに教育への政治の不当介入であり、最も避けなければならない事態です。近年の橋下氏は、”橋下ファシズム”、つまり”ハシズム”と揶揄されてもやむを得ない面がありました。

 橋下氏は、地域政党「維新の会」が一定の力を持ってきたことに自信を深めたようで、次第に独裁者の色合いが濃くなってきました。すでに民主主義的な段階を超えたといえます。

 振り返ってみると、大阪府民は自分の地域の首長、あるいは政治家の育て方、選び方について独特の”風”を吹かせてきました。

 1970年の大阪万博開催を成功させ得意絶頂だったた当時の左藤義栓知事には、はしごを外す形で、共産党推薦の黒田了一氏に交代させました。その後は官僚出身の岸昌氏、タレントの横山ノック(山田勇)氏らのあと、また官僚出身の大田房江氏、そして橋下氏でした。

 その間に、大阪府は、白砂青松の砂浜を埋め立てて堺泉北臨海工業地帯を造り、公害発生源の犠牲を払った割には、地元経済は活性化しませんでした。一時期はスモッグでおおわれた大阪平野となりました。大和川が汚されワースト1にあげられたこともあります。

 関西国際空港も作りましたが、活用の仕方はいまでももうひとつ。

 関西電力は原発に傾斜し、私たちが利用する電力のほぼ半分は原発に頼るような状態を黙認してきました。

 文化力は衰え、道頓堀の芝居小屋は閉鎖され、周辺からは遊園地、ファミリーランドが姿を消しました。万博跡地の「エキスポランド」も大きな人身事故を起こし閉園。

 肝心の住み良さはどうか。民主主義の民度は少しずつでも豊かになってきているでしょうか。今回の知事選でも、そうしたことを考え、ベストはないけれど、ベターで倉田氏を応援する以外に選択肢はなさそうだと感じています。


生き生き箕面通信1070 ・TPPに日本が参加するなら、中国も誘うべき

2011-11-13 07:04:34 | 日記

 おはようございます。いまほど日本の外交力が問われている時はないといえるほどです。日本の国柄をかけて、アメリカと向き合わなければならないからです。
 生き生き箕面通信1070(111113)をお届けします。

・TPPに日本が参加するなら、中国も誘うべき

 野田首相は本日(現地時間12日)、ハワイでの日米首脳会談で「TPP交渉に参加したい」とオバマ大統領に伝えました。日本の外交戦略として、何を取り、何は譲ってもいいのか、自分でもよく整理していないにもかかわらず、APEC(アジア太平洋経済協力会議)行きのバスが来たから、ただ飛び乗ったというわけです。

 実態は、アメリカの要求に従っただけ。実際、普天間基地移設問題が進展させることができないので、その代わりTPPでアメリカさまのご機嫌を取る。姑息なやり方です。日本の国柄を根本から変えられるほどの大問題であるにもかかわらずです。

 私たち日本国民は、野田首相から十分な説明を受けたという納得感があるでしょうか。「よし、それなら私たちのためになるから、オバマさんと大いにやりあってください。アジア太平洋地域の発展のためにがんばってください」と、応援する気持ちになっているでしょうか。

 激動する世界情勢のなかで日本が生き延びるためには、アジア太平洋地域の活力を取り込むことが欠かせないことは、どなたも異論はないはずです。アメリカもその成長力に目をつけました。そして取りあえず日本市場をむさぼり食らうことにしました。

 アメリカの戦略は、TPPという地域囲い込みによって、ついでに中国封じ込めも図る。

 日本はどうあるべきでしょうか。日本は中国とも手を結びましょう。どうせTPPに参加するなら、中国も誘いましょう。それなら、アメリカの外交交渉力と対抗できるかもしれません。日本単独の外交力は、とてもアメリカに立ち打ちできない。

 いい例が、日本は稼いでも稼いでも、そのカネはアメリカの国債という紙切れを買わされて、日本国内のカネ回りはほとんど良くならないようにされています。

 野田首相も、「TPPは、ASEANプラス3へのステップ」と明言しています。ASEANは東南アジア諸国連合で10か国。それに、日本、中国、韓国の「プラス3」を加え、13か国。そこをにらんで、TPPに中国を誘いましょう。中国も並々ならぬ関心を寄せ、警戒感を強めています。アメリカは絶対に拒否するでしょう。しかし、せめてそのくらいの駆け引きはしてほしいものです。

 「ASEANプラス3」という地域協定は、日本の安全保障にも大きな貢献が期待できます。


生き生き箕面通信1069 ・「捨身飼虎」――野田さんと一緒に食べられましょう

2011-11-12 06:58:46 | 日記

 おはようございます。巨人軍の清武代表が記者会見を開いて、「渡邉恒雄会長の不当な鶴の一声で、愛する巨人軍を私物化されるのは許されない」と、訴えました。自分の身を捨てての”内部告発”です。これは清武氏ひとりの問題ではありません。読売グループ全体にはびこるナベツネの「老害」です。ナベツネの私物化から解き放たなければ、読売の明日はない。
 生き生き箕面通信1069(111112)をお届けします。

・「捨身飼虎」――野田さんと一緒に食べられましょう

 飢えた虎がいます。しきりにひもじがっています。何か食べさせてあげたいけれど、周りには何もない。結局、自分を食べさせて飢えをしのいがせてあげる。究極の「自己犠牲」です。

 野田首相は、今日、ハワイに飛んでオバマさんに会い、「日本は食べてくださっても結構です」と申し出ます。

 オバマという名のトラは、それまでの渋い顔を急に緩めてにっこり。だけど、よく見ると、太ってはいるけどドジョウのようにも見えて、なんだか食欲が湧かない。ところが、もっとよく見ると、後ろには国民保険という医療制度や、コメをはじめとする農業分野など、おいしいものがゴロゴロある。

 試みに、高速道路建設など公共事業に入札しようとすると、うまくいかない。「これは障壁だ」と日本政府を訴える。すると、何千万ドルかの賠償金が取れる。この「訴訟ビジネス」はとても美味しい。日本政府はいろいろ訴えられて、その都度、大きな賠償金をむしられる。そのお金は、私たちの税金です。野田さんの「捨身飼虎」精神で、私たちも食べられましょう。 

 なにしろ、アメリカさんには、ずいぶんお世話になりました。あの太平洋戦争の敗戦から立ち直るにあたっては、さまざまに助けていただきました。そして、世界第2の経済大国へのし上がったこともあります。だから、この際、恩返し。いさぎよく食べられましょう。

 そのあげく、いずれ「反米・嫌米」が広がります。愛されようとして食べられたけど、やはり食べられるのは嫌だったようです。ということになりかねないTPP参加です。




生き生き箕面通信1068 ・「野田政権は半年、持たないんじゃないでしょうか」と加藤紘一氏

2011-11-11 06:17:29 | 日記

 おはようございます。今日は100年に1回の「1並びの日」。そして「3・11」からもう8か月も過ぎました。被災地では、多くの人々がまだ仮設住宅暮らしです。フクシマ第1原発周辺の人々は、高濃度放射能で帰るメドすら立たず、寒い冬を迎えます。野田首相は「TPP」で頭がいっぱい。避難所暮らしの人々のことは、「今はそれどころじゃないんじゃ」です。
 生き生き箕面通信1068(111111)をお届けします。 

・「野田政権は半年、持たないんじゃないでしょうか」と加藤紘一氏

 自民党元幹事長の加藤紘一氏がこんな見通しを話していました。TPP(環太平洋経済連携協定)に関する、昨夜のンタビュー番組(朝日ニュースター「ニュースの深層」)です。国論が真っ二つに割れている中で、それを押し切って進めると、「参議院で問責決議案が提出され、通るでしょう。この決議案が通ったから、辞任しなければならないというものではありません。しかし、このボディーブローは効いてきますよ。おそらく野田政権は半年、持たないでしょう」。

 野田首相の「TPP参加表明」は一日延ばさざるを得ませんでした。しかし、今日はギリギリ。明日から「APEC」(アジア太平洋経済協力会議)がハワイで開かれます。野田首相はそこでオバマ米大統領に「(お望みの通り)TPP交渉に参加します」と、”日本献上”を申し出ます。先の日米首脳会談で約束した”約束手形”を落とさなければならない。そうでないと、アメリカから「クビ」を申し渡されます。

 参加表明を一日延ばしても、今日は(民意を押し切っても)「交渉参加」を表明するのだから、結局、「日本をアメリカに売り渡す」ことに変わりはありません。

 TPPに参加しても日本にメリットはない。アメリカは日本をむさぼり食うことができる。経産省は、参加すると「日本の輸出が10年間で2.5兆円増える」という試算を表明しました。よしんばその見通しが正しいとしても、1年間で2500億円が増えるだけ。そんな額は、ちょっと円高が進めば吹っ飛んでしまう。

 しかも、アメリカ企業に有利なISD条項、日本に不利だからといっても見直しは認めないラチェット条項がついてきます。

 TPP参加は、日本崩壊への壮大な道へ踏み出すものです。ラチェット条項がありますから、引き返しはできない道です。

 アメリカという大陸を侵略してきた人たちは、先住民(インディアン)をむさぼり食い尽くし、今度は日本を食い尽くす。

 その日本では、野田首相自身がひと足お先に「日本の民主主義を破壊」。日本の大手メディアは、民主主義が破壊されるのを批判することもなく見てるだけ。なにしろ、日本の大手メディアは官僚とアメリカに洗脳され、朝日も読売もNHKも「TPP参加、大賛成」の立場です。

 日本の国柄を守り、後世に「瑞穂の国・日本」を伝えることができるのは私たちしかいないのですが……。野田さんは「半年持たない」命運を重く受け止めることができるでしょうか。