生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信1086 ・「朝日ニュースター」が消されます!

2011-11-29 06:46:49 | 日記

 おはようございます。
 生き生き箕面通信1086(111129)をお届けします。

・「朝日ニュースター」が消されます!

 昨日発売の「週刊現代」(12月10日号)に、「朝日ニュースターが消滅」というニュースが掲載されました。「どうなるの? CS朝日ニュースタースタッフ『全員解雇』」という記事です。朝日ニュースターに問い合わせると、「来年4月にテレビ朝日へ事業が譲渡される」ことが確認できました。しかし、「何が原因なのか」や、今後、番組内容がどうなるかについては「わからない」の一点張りでした。

 週刊現代の記事によると、視聴率が低迷し、親会社「朝日新聞」からの補助がなければやっていけない経営状態だったようです。しかし、まともなジャーナリズムがわずかに生き延びている「証し」と評価していただけに、少なからずショックを受けました。

 人気番組の「愛川欽也 パックインジャーナル」や「ニュースの深層」などで、上杉隆氏らが、「脱原発」や「反TPP」を強く打ち出していました。それだけに、「体制側からは狙われるだろうな。危ないな。生き延びさせるには、視聴率を上げるのが一番だろうけど、多くの人が視聴してくれるだろうか」と、危惧していたのです。

 びっくりしたのは、藤波心(14)さんのブログです。「『朝日ニュースター』が無くなるって、みなさん、知ってましたか!」と、今月2日にアップしていたのです。自称「B級アイドル」あるいは「中学生アイドル」のココロちゃんが、こういっています。「私が現在、脱原発の活動をするきっかけになったと言っても過言でないのが、CS放送『朝日ニュースター』の存在でした」と、朝日ニュースターの存在意義をしっかりとアピール。続けて「素晴らしい番組をつくってくれていた朝日ニュースターの灯を消さないで欲しい」と呼びかけています。ココロちゃんは、10月16日にエルおおさかで開かれた「さよなら原発 関西のつどい」で、俳優の山本太郎と、「止めようもんじゅ」についてトークを行いました。次のアドレスは、ココロちゃんのもので、ずっと下の方で朝日ニュースターに触れています。
      http://ameblo.jp/cocoro2008/

 朝日ニュースターには、おそらくさまざまな圧力がかかったのだと推測します。たしかに経営状況も苦しかったとは思いますが、親会社は朝日新聞です。なんとか持ちこたえられないものだったのか。親会社がテレビ朝日に変われば、経営は好転するのか。何の変哲もないありきたり番組なら、スポンサーがつくのか。

 メディアを育てるのは、私たちだとつくづく感じます。権力を持つものは、メディアを「宣伝の武器」として利用します。政治的プロパガンダの道具です。普段は、お笑い番組や芸能番組などで、大衆の「愚民化」を徹底します。これは統治の基本的な手口です。ローマ時代に、皇帝はローマ市民に芝居や競技を提供しました。それが、大劇場「コロッセオ」や、映画「ベン・ハー」で知られる大競技場「チルコ・マッシモ」などです。

 政治的な鋭い批判がそらされるように、いろいろ苦心します。そして、現代の日本は見事にそれが結実しています。まともなジャーナリズムは息絶え絶えです。今回、朝日ニュースターの息の根を止める”力”が働きました。具体的に、たとえば「電通」などと名指しはしないことにしましょう。しかし、「電通」などがスポンサーをストップすれば、メディアの経営がたちまち干上がるのも事実です。

 私たちは、政治的なセンスを磨きたいものです。私たち自身の現在のレベルは、とてもとてもの段階です。「お上任せ」「お任せ民主主義」が濃厚です。選挙で投票率が5割を切るのはザラ。時には30%台というのすら珍しくない。大多数の有権者が関心を持たない。そうした国がおかしくなり、沈没するのは自業自得です。そんな国を、次代の人々に残そうとしています。