お早うございます。
生き生き箕面通信2204(150105)をお届けします。
2204 ・安倍晋三氏の座右の銘は、吉田松陰と同じだって?
吉田松陰の妹を主役にしたNHK大河ドラマ「花燃ゆ」が昨日1月4日から始まり、その中で松陰の生涯の座右の銘、「至誠にして動かざる者は、未だ之れ有らざるなり」が登場しました。誠心誠意をもって事にあたれば、どんな難局も突破できる」といった意味ですよね。
実は、安倍晋三という男もこれを座右の銘にしているそうな。笑わせるなというべきか、またウソかよ、というべきか。ここまで言動不一致となれば、頭の構造をちょっと疑わなければなりません。ちょっとどころか、きわめておかしいんとちゃう?
「至誠にして動かざる者は……」は孟子の言葉で、実は一昨年の大河ドラマ「八重の桜」でも5回目(13年2月6日放映)に松陰の言葉として登場しました。
松陰はこの言葉を自分の思想信条の根幹として実践し、囚われて処刑されました。しかし、松陰の遺志を受け継いだ松下村塾の若者たちが中心となって、明治維新は成し遂げられたのでした。
安倍晋三氏が目指すところは、「景気回復の温かい風が全国津々浦々に行き届かせること」といい、国民みんなをハッピーにするような発言を繰り返しています。しかし、実際に進んでいるのは、ますますの格差拡大です。
国民の実質所得の低下であり、生活の困窮化です。子どもたちの貧困化率は、OECD(経済協力開発機構)加盟先進国中の最低レベル、高齢者の貧困率も同じです。自殺率も高い。安倍政権になってからも、事態は一向に改善されないどころか、悪化しています。
それでも、「至誠にして……」とのたまうなら、松陰の真意を冒涜するものです。
安倍氏が熱心に取り組んだのは、集団的自衛権の行使容認であり、特定秘密保護法の施行、原発推進、消費税増税、TPP(環太平洋経済連携協定)の締結促進、辺野古での米軍基地建設の促進など、いずれも多くの反対を押し切って進めました。
どこが、「至誠にして」ですか。そんなきれいなものじゃない。ドロドロした権力欲むき出しの国民支配ではないですか。
そんな男のやり方を許しているのは、多くの国民です。世論調査の結果なるものが、高い支持率を示している形だから、つけあがらせています。
その付けが回ってきます。国民の上に、そのつけは降り注いできます。かつて、太平洋戦争がそうであったように、ふたたび「至誠の人」によって、付けを払わされることになります。