カルテ番号 あ・28 ８度目（21）
愛田恵子と話すと、幾つも気付く事がある。
１８０年生きているのは、それなりに重い。
しかも、幕末、明治、大正、昭和、平成。
激動の時代ばかりだ。
重いからこそ、軽く生きる。
隠す事があるから、平気が大事となる。
風間陽水はまだ新参者だ。
通常の人の寿命までも生きていない。
これから身体に注意を払って、数百年生きる。
生き延びる事が役割の立場だ。
その生き延び方として、愛田恵子に学ぶ事がある。
あの明るい性格は、生き延びる手段でもある。
生命あるモノ、全て同じだ。
生き延びる為に生きている。
生きとし、生きる。
社会的役割など、趣味の範囲だ。
自分が生き延びる為に、生きている。
だから、他が生き延びる為と同調する。
そこに、生き方がある。
（登場する人物・組織・その他はフィックションです）
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