カルテ番号 あ・28 7度目(5)
馬鹿な権力者を操る為に表舞台に出た。
多分、本当だろう。
坂本龍馬という偉大な男に出会ってしまったのだ。
本当に国(国という意識さえなかった時代に)と国民の未来を見つめた。
だが、権力など欲しがらなかった。
そして、権力とは無縁で一生を終えた。
権力が無ければ国を変えられない、などと言う人が多い。
100年以上前に坂本龍馬が、それは違うことを証明したのに。
未だに、本気で権力を欲しがるのは、あまりに無知だ。
それは、単に権力が欲しい為の言い訳にしかすぎない。
それどころか、権力を握ったら、多くの国民を苦しめた事も歴史が証明している。
権力は権力を守る為に使うのであり、非権力者を苦しめるだけだ。
国や国民の明るい未来は、非権力者からしか生まれない。
龍馬のような本物の男を見てしまったのだ。
その後の明治、大正、昭和、平成という時代を見てしまったのだ。
馬鹿な権力男を操ろうとするのも無理はない。
馬鹿な権力男の目は覚ますことはできないが、操ることはできる。
良い政治はできないが、苦しみの政策を無効にはできる。
ただ無駄だけの政治家には変えられるのだ。
(登場する人物・組織・その他はフィックションです)
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