国際放射線防護委員会(ICRP)のパブリケーション99は、低線量被ばくの健康への影響をまとめたもので、2004年10月に同委員会によって承認された。理論面(細胞学的アプローチ)及び動物実験からは、100mSv以下でも健康被害が出ることを裏付けた。統計面(疫学的アプローチ)からも、それを裏付けるデータがある。
現在の科学的知見では、100mSv以下の健康被害は「不明」ではない。
(1)細胞学的アプローチ
「現在のところの線量と、時間ー線量の関係についてのメカニズムと定量データの理解は、低線量においては直線的な線量反応関係を支持する」。
つまり、100mSv以下でも比例的に健康被害が生じる。
(2)動物実験に基づくアプローチ
「早期のイニシエーション事象は、細胞遺伝学的損傷の誘発に相当するように思われる。この考えでいくと、低線量域ではメカニズムの議論から直線的な反応が支持される」。
つまり、100mSv以下でも比例的に健康被害が生じる。
(3)疫学的なアプローチ
さまざまな要因によって数値が影響するために結論を出しにくいが、危険を避けるという観点からは、10mSv単位でも健康被害が出ているというデータを無視できない。
(a)X線骨盤計測によって体内被ばくした胎児に関するデータ・・・・「15歳までに白血病及び固形がんで死亡する相対リスクは約1.4となることが知られている」。「事実を総合的に考えると、胎児被ばくは小児がんリスクを増加させ、リスク増加は10mGy(mGyは、mSvと読み替えら得る)オーダーの線量で起こり、このような状況下での過剰リスクは1Gyあたり約6%である」。
(b)胸部X線撮影を繰り返し受けた女性に関するデータ・・・・「若い女性で1回平均10mGyオーダーの胸部X線撮影を繰り返して受けた結果、高い累積線量になったたために生じた乳がんリスク増加の例がある」。
以上、日隅一雄「ICRPも、科学的に100mSv以下の被ばくでも癌が過剰発生すると認めている」(2011年10月23日 THE NEWS)に拠る。
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現在の科学的知見では、100mSv以下の健康被害は「不明」ではない。
(1)細胞学的アプローチ
「現在のところの線量と、時間ー線量の関係についてのメカニズムと定量データの理解は、低線量においては直線的な線量反応関係を支持する」。
つまり、100mSv以下でも比例的に健康被害が生じる。
(2)動物実験に基づくアプローチ
「早期のイニシエーション事象は、細胞遺伝学的損傷の誘発に相当するように思われる。この考えでいくと、低線量域ではメカニズムの議論から直線的な反応が支持される」。
つまり、100mSv以下でも比例的に健康被害が生じる。
(3)疫学的なアプローチ
さまざまな要因によって数値が影響するために結論を出しにくいが、危険を避けるという観点からは、10mSv単位でも健康被害が出ているというデータを無視できない。
(a)X線骨盤計測によって体内被ばくした胎児に関するデータ・・・・「15歳までに白血病及び固形がんで死亡する相対リスクは約1.4となることが知られている」。「事実を総合的に考えると、胎児被ばくは小児がんリスクを増加させ、リスク増加は10mGy(mGyは、mSvと読み替えら得る)オーダーの線量で起こり、このような状況下での過剰リスクは1Gyあたり約6%である」。
(b)胸部X線撮影を繰り返し受けた女性に関するデータ・・・・「若い女性で1回平均10mGyオーダーの胸部X線撮影を繰り返して受けた結果、高い累積線量になったたために生じた乳がんリスク増加の例がある」。
以上、日隅一雄「ICRPも、科学的に100mSv以下の被ばくでも癌が過剰発生すると認めている」(2011年10月23日 THE NEWS)に拠る。
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