語られる言葉の河へ

2010年1月29日開設
大岡昇平、佐藤優、読書

【震災】原発>除染費用100兆円を10兆円に圧縮する法

2011年10月09日 | 震災・原発事故
 本気で全土を1mSv以下にしようとすれば、数百兆円かかる。
 それを10兆円以下に押さえる方法が一つある。一定の区域を国有化するのだ。そこは立入禁止区域にし、作業を簡略化し、それ以外を20mSv以下にするべく全力を挙げるのだ【注1】。

 国有化にいくらかかるか。
 (1)5月末に開催された原子力委員会で、岩田一政・日本経済研究センター理事長は、原発から半径20km圏内を政府が買い上げる場合、4兆3千億円要する、という試算を発表した【注2】。これは、公示価格に基づく数字だ。

 (2)一方、文部科学省が米国エネルギー省と作成した「汚染地図」によれば、チェルノブイリ事故で強制移住対象となったレベルまで汚染されている地区は、800キロ平米(琵琶湖の1.2倍に相当)となる。山林と田畑が中心の地区なので収益還元法で算出すると、1メートル平米あたり約2,000円となるから、単純計算すれば1兆6,000億円だ。
 さらに、住宅費用や移転費用も国家が補償する場合、2,000万円×5万戸(避難世帯)で1兆円となる。
 従来の仕事や生活権を奪うわけだから所得補償も必要だ。日本経済研究センターによれば、10年分を見込んで6,300億円だ。
 以上を合計すれば、約3兆2,000億円となる。

 (1)または(2)の方法で国家の買い上げを想定したところ、概算で3兆~5兆円となった。
 最も困難な地区を省力化することにより、除染は数百兆円から数兆円の規模に押さえられる。
 ・・・・財務省にとっては魅惑的な、避難民にとっては悪魔的な試算だ。

 【注1】「【震災】原発>兆円単位の除染に群がる海外企業
 【注2】「【震災】震災復興と原発事故賠償の費用 ~60兆円以上~

 伊藤博敏(ジャーナリスト)「福島原発事故処理の最重要課題に浮上した『除染ビジネス』に海外企業が群がっている」(「SAPIO」2011年10月5日号)に拠る。
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【旅】港まつり

2011年10月09日 | □旅
 境港市は、長さ20kmの大砂州で、面積28.79キロ平米、人口35,895人(2011年4月現在)だ。
 JR境港駅の玄関口から「水木しげるロード」が伸びる。路傍に139体の妖怪像が並ぶ。船着き場が駅に隣接する。そこを発着するフェリー・ボートの船体にも妖怪が描かれている。

  

 フェリーの船着き場に近い「海とくらしの史料館」には、魚介類の剥製が700種類、4,000点展示され、なかなかの迫力だ。

  

 シロナガスクジラのヒゲ板の大きさは、長さ1m、幅60cm。そのヒゲ板が1頭につき、320~330枚ある。ちなみに、これまで知られている最大のシロナガスクジラは、体長33m、体重170トンだ。

  

 「史料館」の中庭には、ナゾの彫刻が展示されている。埴輪とも、ディズニー映画のダンボとも、ミミズクとも見える妖怪だ。どことなくく岡本太作的だ。

  

 「史料館」を出ると、目前に「境台場公園」だ。その象徴となる「境港灯台」は、美保関灯台より3年早く、明治28(1895)年11月に開設された木造六角洋式灯台。高さ9.09mで、不動白光電灯3,500燭光は、23kmの沖合まで届いた。昭和9(1934)年に消灯。平成3(1991)年に復元された。

  

 昭和57(1982)年以来、この季節には「境港水産まつり」が開催されている。今年は10月9日に開催された。
 茹で蟹の大盤振る舞いもある。例年、大人気で、長い行列が並ぶ。カニ水揚げ日本一の旗がたなびいている。

   

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