ひさしぶりにサンデープロジェクトを見た。宮沢喜一氏から中国へのスタンス・靖国問題を聞き出すあたりはまあ落ち着いて聞けた。「軍事大国化の道を歩まない」という宮沢さんの主張もわかりやすかった。
ところが「郵政民営化」をめぐる与野党幹事長会談の司会になると、突然に小泉純一郎代理としての本性を発揮した。「郵政民営化」が正しいという根拠は一切明らかにせず、「あんたなぜ反対なの」「そりゃ古い」「世の中のこと何もわかっていない」を野党側に連発。また公明党の「民営化賛成なので、時期総選挙で自民党議員を支援するにあたってはその点を考慮する」などのブラフも無批判で紹介、武部・冬柴両幹事長に同調するなど言いたい放題だった。
田原氏は「国民は郵政民営化の何が問題なのかわからない」と連発していたが、分からなくさせているのは自分の司会であり、番組であるという自覚がどこまであるのか。郵便貯金の多くは財政投融資で「官業」に融資されてきた。
その財務実態がひどいのは道路公団に限っての話ではない。旧住宅公団も、また住宅金融公庫も、国際協力銀行も回収困難な不良債権を抱えている。貸出の原資は、郵便貯金であり年金資金だ。郵便局を民営化したとたん郵便貯金から政府保証が外れる。国民全体に官僚の失敗のツケ「官の不良債権」を背負わせようという魂胆だ。
なぜ、議論が深まらないのか。議論が深まると困る小泉総理と同一の立場に田原氏がいるからではないか。
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