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イラク増派を決めたブッシュ政権に対して批判の風圧が強くなっている。アメリカ議会上院でも民主党のみならず超党派の議員で、イラク増派の中止を求める決議案が提出された。「米軍駐留の拡大でイラクへの軍事的関与を強めることは米国の利益にならない」という声が共和党にも及んでいる。昨日は、ヒラリー・クリントン上院議員がブッシュ政権を全面的に批判して出馬表明した。イラクの情勢はさらに泥沼化しており、連日のように大量のイラク市民が爆死し米軍ヘリが墜落して乗員13人が死亡するなど明るいニュースの兆しがない。室謙二さんから米国レポートが届いている。

[室謙二さんのアメリカレポート』1月20日(土)@カリフォルニア。

前回のリポートで、1月27日(土曜)に首都ワシントンでイラク戦争反対の大デモが計画されている、と書きました。また全米各地でデモも計画されています。まずこのウェブサイトを見てください。

http://www.unitedforpeace.org/article.php?id=3468

united for peace & justiceの首都ワシントンでの1月27
日から29日までデモ計画のページです。いまこのページのアドレスとか、個人のメールがあちらこちらに飛び回っているわけです。このウェブサイトには、交通案内、泊まる場所、ボランティアの呼びかけ、寄付をしてくれ、あるいはすでにデザインされたビラとかポスター(これをダウンロードしてプリントすればすぐに
使える)、それ宣伝用のビデオのリンク(YouTube)などがあります。

たとえばこれ、黒人のジェシー・ジャクソン師の1988年の演説を使った、今回のデモへの招待状ビデオです。なかなか感動的です。


http://www.youtube.com/v/xsLtRTZn1Vk


次はテーマは、どちらが決定をくだすも者か、大統領か、デモをする我々か。これもデモへの招待状ですよ。

http://www.youtube.com/v/_DiUl-yBLd4

このビデオでは、最初に今年1月10日のブッシュ演説がひかれて、そこでブッシュは、我らの戦争の勝利には、我らの父親とか祖父の時代と違って、戦艦の甲板での降伏セレモニーのようなものはないのである、と言う。次に場面は変わって、イラク戦争をはじめた直後の、航空母艦上でのブッシュの戦争勝利宣言にうつります。この二つの演説を書いたスピーチライターはもちろん違う人なんだね、読んでいるブッシュは航空母艦上でのイラク戦争勝利宣言を忘れているのでしょう。これもまたデモへの招待状です。

http://www.youtube.com/v/siGtfgGhBuU


このようにアメリカの新しい形の運動は、直接行動(デモとか集会)とインターネットが結びついた形です。数年前のイラク戦争が始まる前の運動の場合もそうでしたが、あのときはまだビデオがありませんでした。今回である完成した形になりました上にあげた運動サイトは、全部で7本のビデオを、招待状ビデオとして採用していますが、それぞれのビデオは、テレビニュースのクリップを編集して使っていますが、お金を出して買っているはずはない。いよいよビデオ新時代です。

1月27日の首都ワシントンでのデモがどのくらいの大きさになるか分かりません。しかし、これは新しい形のデモの始まりで、来年の大統領選挙に向かって、その後もイラク戦争問題に関して続いて行われていくものの、新しい始まりになると思います。ただ若い人がどのくらい参加するか、それがあいかわらず心配ですが。でもこれらのビデオを作ったのは、いずれも若い人のようです。

私はワシントンのも、サンフランシスコのデモにも、参加できません。来週は東京なのです。予定を変更してワシントンに行きたいのですが、ここからワシントンに飛ぶには6時間はかかるし、旅費も宿泊費もかかるので、このところ緊縮経済の我が家としては、無理なのですね。残念です。(室謙二)



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