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去る12月11日、かつて私が事務局長をしていた「世田谷こどもいのちのネットワーク」が主催した集会の記録を星野弥生さんがまとめてくれた。星野さんは、保坂展人と元気印の会の事務局長でもあり、政治家になる以前から世田谷区で行動・運動をともにしていた。「世田谷こどもいのちのネットワーク」とは、1994年に今年亡くなった牟田悌三さんが中央教育審議会のいじめを議論する「専門委員」になったことをきっかけに、地域で中が子どものことで有効なムーブメントを興そうと集まった人たちが中心となり、ゆるやかなネットワークとして出来上がった。1995年には「いじめよ、とまれ」と題してイベントを行い、区内の500名の人たちの参加を得て自発的な討論の場を提供した。

今、日本中にネットワークを拡げる『チャイルドライン』も、「世田谷こどもいのちのネットワーク」が母体となって、まずは「世田谷チャイルドライン」として立ち上げたもの。ここで、実績をつくり全国に広がっていったという経緯がある。
長年の蓄積はある「世田谷こどもいのちのネットワーク」だが、新たに教育の現状と向き合おうと考えて主催したのが三鷹高校の校長をこの春までしていた土肥信雄校長を招くイベントだった。星野弥生さんのブログから、当日の様子を引用してみたい。

[引用開始]

先週金曜日(11日)の、世田谷こどもいのちのネットワークの集い「教育を私たちに取り戻すために、世田谷から始めよう、劣化した東京の教育の再生をめざして」では、およびした都立三鷹高校前校長の土肥信雄さんのキャラクターが、予想外に「飛んでて」、非常に楽しい会になりました。

もちろん、テーマそれ自体は「楽しい」なんてものではありませんが、渦中にいる先生があんなにも明るいと、闘いも楽しくなりそうです。「先生、吉元でこの話する、っていうの、アリですよね」と思わず言ってしまったくらい。東京都の教育委員である将棋指しの米長さんは「天敵」と規定してはばからない土肥さん。でも、それ故に、「密告」された、ということなのですが。

職員会議での挙手・採決を禁止する、なんて、いったいどこの、いつの話?というくらいのアナクロですが、土肥先生は、三鷹高校でちゃんとその通りにやっていました。でも、これは憲法に明確に規定されている「言論の自由」に全く反する、ということを正面切って表明したのでした。教師、生徒が言いたいことも言えないで、言論を抹殺される、その先には、あの言論を封じて、戦争に突入した時代と同じ事態が待っている、そのことへの危惧を述べたのでした。

そうだよね、と同じ思いの校長先生もいたのでしょうが、結局「たった一人の反乱」となりました。定年後、非常勤職員の試験を受けると、あからさまのC評価、で不合格。その理由を、と問うても返事なし、公開討論を要求しても、無視され、今裁判が進行中です。

もう一人のスピーカーの保坂展人さんは、自分の内申書裁判と土肥さんのケースを比較して、とても共通点が多い、と分析していました。成績はそこそこでありながら、受けた高校を全部不合格にされた保坂さん。理由が、「政治活動」「反抗的」である(とは言わないけれど)というのは明らかで、それに対して「内心の自由」を求めて裁判を続けてきたのでしたが、土肥さんの裁判と符合します。

話していくうちに、保坂さんは結局、新宿高校の定時制に行ったのだけれど(卒業はしていない)、土肥さんも高校は新宿だった、ということがわかって、「やあ、奇遇ですねえ」。

私は、同じ年の土肥さんとすっかり意気投合。先生が高校を辞する時に、3年生の生徒全員から寄せられた色紙は素晴らしかった。泣けてくるくらい、子どもたちの気持ちが伝わってきました。そして、離任式の時に卒業生一同から贈られた「卒業証書」ー右は教育委員会の弾圧にもまけず本校所定の課程を修了したことを証するー。カッコいいですねえ。

この、あまりにも理不尽な都教委の姿勢を、土肥さんの闘いを中心に据えて、多くの都民が告発していくこと、その積み重ねで、再来年の都知事選には、何としても「石原」、ないしは「石原的」な候補者を打ち負かす、候補者を立てて行かなくてはならない、というい思いがひしひしとします。

そのためにも、土肥さんの裁判、是非とも応援していきましょう。土肥さんから以下のチラシが送られてきています。どうぞ、裁判所で傍聴をしてください。裁判を支援する会に入ってください。声を大きくしていって、石原を包囲しましょう。

■□土肥先生の教え子とその保護者等の会「土肥元校長の裁判を支援する会」からのお知らせです□■

「学校に言論の自由を!」裁判! 第4回は2010年 1月14日!!

今回は都教委から私の反論に対する回答が出ます!またまた、どんな回答が出されるか、ぜひ、裁判の傍聴に駆けつけてください!

◇東京都教育委員会(都教委)の「職員会議での挙手・採決をおこなうことを禁止する」という通知に対して、土肥元校長は『禁止によって教職員の間に自由な討論ができなくなっているとして通知の撤回を要求し、都教委に公開討論を求めてきました。しかし、都教委は応じませんでした。

◇土肥元校長は定年退職後、非常勤教員としての再雇用を希望しましたが、都教委は、それを不合格にしました。定年退職後の非常勤教員としての採用を不合格にしたのは「報復」であり、不当なこと、として、都教委を相手に損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしました。

◇ 裁判という形で、公開討論を実現させようという「学校に言論の自由を!」裁判。今回で4回目になります。この裁判は、教育のありようを問う重要な裁判だ!と各方面から注目を集め、毎回、法廷に入りきらないほど大勢の方々が支援の傍聴に駆けつけてくださっています。

日時●2010年1月14日(木)午前10時~
★傍聴席の定員は42名です。開始時間間際ですと入れません。できれば、30分前位には、お越しください。
場所●東京地方裁判所 606号法廷
※裁判終了後、弁護士会館会議室で報告会を行います。
ぜひそちらにもご参加ください。(502C・D)

また、2月6日には府中で、すごくエキサイティングな集会もあります。

モンスター都教委さま、裁判へようこそ!
2010年2月6日. 午後6時20分開場/6時45分開演(資料代500円)
ブログ:http://dohisaibansien.blogspot.com/
京王線府中駅北口徒歩1分(屋根付歩道で直結) 電話:042-360-3311
土肥元校長の裁判を支援する会(連絡先:090-5443-0782・成瀬)
府中グリーンプラザ 「 けやきホール」

都立三鷹高生・卒業生「これが、我らの校長!」
応援メッセージ
映像証言
「土肥訴訟が問いかけるもの」
「都教委の反論に再反論する」
「教育と言論の自由──
生徒のための教育行政を考える」

 都立三鷹高校の元校長・土肥信雄は提訴時に言いました。
「 ちっちゃな土肥なんかひねり潰せば終わりだと、巨大な権力を持つ都教委は思ってきた」。

 校長時代の土肥さんが「学校に言論の自由を」と声を上げたのは、「職員会議で挙手・採決により教職員の意向を確認することを禁止する」通知の撤回を求めたときでした。その瞬間から、数々の口封じの圧力を受け、あげくに定年後に非常勤教員を目指した試験で不合格、教育現場から閉め出されたのです。

 土肥さんの裁判は、理のないモンスターを追撃していく絶好の舞台です。「挙手・採決禁止」通知問題、「業績評価」の裏指導、「先生や生徒に対する言論弾圧」など、具体的に徹底的に追及が行われ始めました。

 いま土肥さんは、裁判の合間を縫って、講演に飛び回っています。教師、学生、市民が全国各地で都教委のやり口に怒り、支援の輪は広がり続けています。

 2・6集会では、「ちっちゃな土肥が巨大な権力を追いつめている裁判」の様子を報告いたします。どうぞ、こぞってご参加ください。

[引用終了]



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