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事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」第12回「俄(にわか)なる『明月余情』」

2025-03-24 | 大河ドラマ

第11回はこちら

思えば80年の映画「翔んだカップル」はすごい作品だった。

・薬師丸ひろ子と鶴見辰吾の初主演作

・相米慎二監督のメジャーデビュー作品

・脚本は「探偵物語」(日テレのやつね)などの丸山昇一

・石原真理子の映画デビュー作品

……よくぞキティは金を出したよなあ。こんなギャンブルはあそこでなければなかなか(映画で稼ごうとはせず、音楽でもうければいいと社長の多賀英典は思っていたらしい)。

ラストシーンの、有名なもぐらたたきのシーンを見てわたしは呆然とした。なんだこりゃあ!大傑作じゃないか。

薬師丸ひろ子はひたすらに愛らしく(「ハンコぅも押しました」「寄りそい合って生きるって、素敵なことよねというセリフはかわいかったなあ)、石原真理子はひたすらに美しく(まさか後年にあれほどのお騒がせ女優になるとは思わなかった)、長回しを基調にした相米演出も新鮮だった。

わたしは同じ相米=薬師丸コンビの「セーラー服と機関銃」よりもはっきりと上だと思う。

そしてこの映画には、重要な役どころで尾美としのりが出演していたのだ。

劇団ひまわりに所属して子役で活躍していた彼が、この作品の次に出たのがあの「転校生」だった。尾美と小林聡美の心が入れ替わってしまうトリッキーな作品だけど、そんなことを言ったら新海誠の「君の名は。」はまさしく「転校生」へのオマージュだったわけで。

そして「転校生」を契機に、彼は大林宣彦監督と組んで名作を連発する。そして今も、彼はメジャー作品に出演しながらもどこかマイナー感もあるという微妙なありようで存在感を示している。要するに、演技がうまいんだよね。

だから、「オーミーをさがせ」とばかりにこれまでチラッとしか映さないという壮大なシャレも機能した。さすが、尾美としのり。あ、今回は彼のことしかふれられなかった。

第13回につづく


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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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驚き (ウォーク更家)
2025-03-28 15:15:05
私のブログ「蔦屋重三郎・墓石巡り」の中に、平沢常富の役をしている尾美としのりについて、説明文を書きました。
そしてこのブログに、#平沢常富と#尾美としのりの井マークを付けておきました。
念のため、この#尾美としのりをクリックしたらこのブログに飛びました!
「転校生」で、小林聡美と心が入れ替わってしまう役をしていたんですね。
あれが彼だとは全く気付きませんでした、驚きました!
 
返信する
拝見してました (hori)
2025-03-29 21:12:59
すごい運動量ですよね!
平沢のことはよく知らなかったんですけど、
蔦重に最期までかかわった人だったんですね。
オーミーやるじゃん。
返信する

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