事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

希望の国

2008-09-27 | 事務職員部報

31838125 ちょっと季節はずれだけど事務職員部報07年1月16日号を。
題して「希望の国」。

あけましておめでとうございます。2007年も事務職員部をよろしくお願いします。年頭に当たって、まずは所信を。

誠実、勤勉、克己心といった個人的な美徳に加え、正義、寛容、慈善、同胞愛など公徳心がなければ、どのような社会も成立しません。こうした美徳や公徳心は、国民の一人ひとりが、大切にすることや、してはならないことなど、基本的な価値観を共有する共同体の一員であるという自覚を持つことにより育まれます。学校や家庭での教育を通じ、歴史的に形成されてきた国民、国土、伝統、文化からなる共同体としての日本を愛する心と、その一員としての誇りと責任感を培っていくことが求められます。美しい薔薇が健やかな枝に咲くように、美徳や公徳心は愛国心という肥沃な大地から萌え出ます。

 ……冗談です。こんなことを県教組事務職員部長が考えているわけがありません。上記の文章は、経団連(日本経済団体連合会)が今年の年頭に「希望の国、日本」と題して発表したビジョンをアレンジしたもの。内容が、教育基本法に強引に挿入された愛国心を賞揚するものであることは偶然ではありません。なぜなら、このビジョンが掲げる「今後5年間に重点的に講じるべき方策」(※)がすごい。

●新しい教育基本法の理念に基づき、日本の伝統や文化、歴史に関する教育を充実し、国を愛する心や国旗・国歌を大切に思う気持ちを育む。教育現場のみならず、官公庁や企業、スポーツイベントなど、社会のさまざまな場面で日常的に国旗を揚げ、国歌を斉唱し、これを尊重する心を確立する。

……教育基本法の改悪が、さっそくこんな形で具体化されようとしているわけです。さて、それ以上に財界の本音がむき出しになっているのが、今や流行語になりつつある「ホワイトカラー・エグゼンプション」です。次号は、そのネタを。

※経団連会長の名をとってこの長期ビジョンは“御手洗ビジョン”と呼ばれる。御手洗富士夫氏はご存じキヤノンの会長。偽装請負がばれたとき「法律の方が悪い」と開き直った御仁だ。
年末にプリンタを新調したけれど、別メーカーのにしといてよかったか(笑)。

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