事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

恩田陸三昧 その5「ドミノ in 上海」角川書店

2020-04-09 | 本と雑誌

 

「EPITAPH東京」篇はこちら

ほぼ二十年ぶりの続篇。前作はひたすら面白かった。で、中味をさっぱりおぼえていない。つまりは娯楽小説として上等だったのだと思う。

おかげでこの続篇に出てくる連中の、誰と誰が前作でも出ていたかさっぱり。基本的にこのシリーズ(にするつもりなんじゃないかな)は、恩田陸が

「あたしはコメディも書ける!」

という宣言なんだと思う。そしてそれは十分に達成された。

きっと彼女の頭には

「ホテルの最上階で吠えるパンダ」

の映像しか最初はなかったんだと思う。そこから逆算してこの精緻な作品に仕立てたのだと想像します。あの人はそういう人だ(勝手に断定)。

職業作家としての彼女の意欲に脱帽。

その6「朝日のようにさわやかに」につづく


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