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そうか、作家の花登筺(はなとこばこ)が亡くなってからもう三十年以上になるのか。そりゃ、お若い方が知らなくても無理はない。
この人はねえ、わたしのイメージだと、ザ・大阪人って感じ。出身は滋賀県の近江商人の家らしいですけどね。のべつまくなしに彼の書いたドラマはオンエアされていた印象。代表作は
・「番頭はんと丁稚どん」
・「細うで繁盛記」
・「どてらい男」
・「あかんたれ」
……観ていた人はわかると思うけど、濃いんですよ。とにかく濃い。うちの一家も70年代初め、木曜夜は「細うで繁盛記」に熱中。主役の新珠三千代の硬質な声で
「銭の花の色は清らかに白い だが蕾は血のにじんだように赤く その香りは汗の匂いがする」
というナレーションからスタート。血と汗で山水館という旅館を加代というヒロインが盛り立てていくというど根性物語。敵役は冨士真奈美が演じる小姑の正子。
「加代!おみゃーにやるタンメンはにゃーだで!」
あ、細かすぎる河本のネタとかぶってしまった。ほんとに静岡弁ってこうなのかなあ。
それはともかくこのタッチが朝ドラ「鮎のうた」で活きたのかは判然としない。船場で一人前の御寮さんになるまでの一代記……細うでの露骨な浪花版ですが。
主演の山咲千里は、またしても「笑っていいとも」ネタでいえば、「友だちの輪」に、まことに高慢ちきで食えねー女として登場。プロポーションを強調したポーズを連発し、観客と視聴者のものすごい反発をかったのだった。
しかしのちにこれは、“高慢ちきで嫌な女”というキャラを演じていたのだと釈明。どうしてわざわざそんなことをしなければならなかったのかは不明ですが、あれはなかなかの見ものでした。
それにしても、おれは「笑っていいとも」をこんなに見ていたのかぁ。以下次号。
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