アガサ・クリスティ著 羽田詩津子訳 早川書房・クリスティ文庫(+解説:笠井潔)
深夜の電話に駆けつけたシェパード医師が見たのは、村の名士アクロイド氏の変わり果てた姿。容疑者である氏の甥が行方をくらませ、事件は早くも迷宮入りの様相を呈し始めた。だが、村に越してきた変人が名探偵ポアロと判明し、局面は新たな展開を……驚愕の真相でミステリ界に大きな波紋を投じた名作。
息子が中学に通うようになって、なんとあれほど本嫌いだった男が、何を思ったか中学の図書室に行ってミステリを借りてきた。
「面白そうなのがけっこうあったから。」
「へー。で、なに借りたの?」
「これこれ」おっとクリスティの名作「オリエント急行殺人事件」である。
「おー。犯人教えたいなあ、実は……」いやな親。
「え?知ってるよ。○○でしょ?」
「あれ?なんで知ってるんだ?」
「ほらー、この前BSで映画観たじゃん。」そういえば。アルバート・フィニーがポワロをやったヤツ。でも、“映画が面白かったから原作も読む”ような歳になってくれたか。
クリスティのベスト5といえば、人によっては異論もあるだろうけれど
「オリエント急行殺人事件」Murder on the Orient Express
「そして誰もいなくなった」And Then There Were None
「スタイルズ荘の怪事件」The Mysterious Affair at Styles
「アクロイド殺し」The Murder of Roger Ackroyd
「愛国殺人」One, Two, Buckle My Shoe
だろうか。特に「アクロイド殺し」は、あることのせいでクリスティに非難が集中し、彼女が失踪事件まで起こしてしまったのは有名な話。だいたいこの作品だけは絶対に映画化が無理なわけで(あるらしいけど)、だって実は犯人は……
「お?今日も借りてきたのか。今度は誰のだ?」
「えーとね。ジョルジュ・シムノンだって。」
お前にそれは早すぎるっ!
現時点での私のベストは
1.五匹の子豚(不動)
2.そして誰もいなくなった(不動)
3.ナイル殺人事件
4.終わりなき夜に生まれつく
5.ねじれた家
ミステリの面白さを教えてくれたで賞:アクロイド殺し
いとしのヘイスティングス賞:ゴルフ場殺人事件
マープルものから:鏡は横にひび割れて
はやく2月にならないかなー(映画待ち・・・).
んですよ。
高校の英語の課題になっちゃったので。
あれほど創元推理文庫が酒田の書店で売れたこと
ってないんじゃないかなあ(笑)