事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

2000年代外国映画ベストテンPART2

2020-07-18 | 洋画

その1はこちら

まず、わたしにとって大きかったのはインターネットと携帯電話。もちろん前世紀にも存在したけれども一般に浸透したのはやはり今世紀だろう。スマホの登場はそのとどめだ。とても便利な世の中になったものだとつくづく。毎日メルマガを発行したり、ブログを更新している人間だからなおさらだ。

ただし、世の中が“良くなったのか”と問われれば微妙なところ。なにしろ21世紀は、9.11でスタートしたと言い切ることができるくらいだし。

そんな時代の空気が映画に影響しないわけがない。

さてベストテンを見てみよう。

トップが「殺人の追憶」なのは文句なし。もちろん、監督のポン・ジュノがカンヌとアカデミー賞を「パラサイト」で席巻したことが影響したに違いないが、わたしはあの作品よりも「殺人の追憶」のほうがはるかにレベルの高い作品だと思う。一瞬だけ犯人が見えるあの瞬間の凄み。あれから十年以上たち、ついに真犯人が特定されたというニュースには驚いた。それにしても猟奇で残虐な連続殺人。

キネ旬は“クリント・イーストウッドが強い”雑誌だが、「グラン・トリノ」「ミリオンダラー・ベイビー」「ミスティック・リバー」の三本に文句のある人はいないだろう。彼はこれ以降も次々に傑作を撮っている。すごい。

わたしが大好きだった「シティ・オブ・ゴッド」「トラフィック」のランクインはうれしい。これぞ名作、という類いの映画ではないけれど、見ているあいだの多幸感は半端なかった。

そして、娯楽映画のテリトリーを一気に広げた「ダークナイト」も納得の位置だ。並みの映画の3本分以上のアイデアをぶちこみ、ある意味、観客の生理を無視したあの作品こそ、9.11の時代をもっとも象徴しているのではないか。そしてほぼ十年たって、ヒース・レジャーが演じたジョーカーを、今度はホアキン・フェニックスがまたしても狂気の熱演。これもまた、時代。

日本映画篇につづく


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