酒田の図書館も遊佐の図書館も休業中。頼りになるのは本校の図書室だけだ。
「流浪の月」で本屋大賞。ベストセラー街道を突っ走る作者の新作。本屋大賞がらみはうちの図書館はほとんど購入するけれども、司書によれば
「あれはさすがに無理です」
なんだとか。
でもこの新作はOKなので、さっそくわたくしがチェックすることに(笑)
別れた妻と新しい夫のあいだの娘を、両親が事故で亡くなったために引き取った翻訳家。ゲイであることで家庭を失った男も子育てに参画している。この“家庭”にある事情で独身でいる39才の女性もからんで……
わたしは不幸かも知れない。
わたしはかわいそうかもしれない。
けれどわたしの中には、たった一度の雷鳴が今も響いている。
たった一度の恋が、永遠になってもいいじゃない。
人の心のうちなんてわからない。けれど、それでも、今かすかに触れたかもしれないと思える瞬間、それがあれば充分だと思える。
わたしも、いつか新しい雷鳴を誰かと聞くかもしれない。
~「あの稲妻」
言葉の選択にとてもセンスのある作家だと思った。タイトルのつけ方も周到。連作すべてが泣けるようになっている。はて、それではなぜ「流浪の月」は中学の図書館では無理なんだろう。買って読んでみようか。ああこうやってまた売れていくのね(笑)
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