近ごろめっきりアイドル事情に暗いので、ジャニーズ系がどうなっているのかも何が何やら。
関ジャニ?えーと、錦戸は「流星の絆」のお兄ちゃんでしょ、横山は「天地明察」で思い切り浮いてたあいつね……えーと、えーと、あ、おれはでも彼らが若いときに出演していた番組をおぼえてるぞ。日テレの日曜お昼の番組で、堂本光一が……そうだ「ピカイチ」だ!確かその番組には横山も村上も出ていたような気がする。
でも、わたしはその番組で、妙にソリッドなルックスのお兄ちゃんが有望だと思っていたの。アドリブもかますし、妙な愛敬がある。そう、渋谷すばる。
そんな彼が、この映画の宣伝で放送事故に近い無愛想さだったことがニュースになっていて、へー、あのシブタニがねえと意外に思っていた。
さて「味園ユニバース」。くたびれた工員服を着た若者が出所するシーンからスタート。刑務官は彼に謝罪している。「臭くてごめんな。普通は(出所用の服を)誰かが差し入れてくれるもんなんやけど」つまりこの青年は、刑務所にいる間に誰にも世話になれなかったのだ。迎えに来たのは絵に描いたようなヤンキー。しかし彼らには別の思惑があって……
記憶喪失になり、歌を歌うことでしか自分を表現できない男を渋谷は仏頂面で演じ切り、彼を居候させる不幸な生い立ちの娘を二階堂ふみがこれまた仏頂面で。
お互いがお互いを
「しょーもな」
と吐き棄てながら。
最後になってようやく彼らの笑顔が見れて彼らも観客も救われる。
監督は山下敦弘。「リンダリンダリンダ」で、あのペ・ドゥナにアカペラで「どぶねずみみたいに~」と歌わせた感動がよみがえる。ほうきをブラブラさせる渋谷や、がに股で歩く二階堂がとにかく愛おしい。いいもの見せていただきました。
妙に生活感がない、赤犬という実在のグループの味がこの映画の質感を決定づけている。やっぱり、山下作品はいいですわ。
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