朝ドラの連載をやっているのでちゃんと読んでみました。まじめだ、わたし。
「繭子ひとり」の収録開始直前に安部の子を堕胎していたとか、子ども時代に性的ないたずらを親の会社の社員に受けていたとか、本妻が愛人に向かって「いまでも週に二回は夫婦生活があるのよ」と訴えたなど、赤裸々といえばこれほど赤裸々な書もめずらしい。
読後、籍を入れていない関係はなかなかに渋いことなんだなあとため息。もっとも、その愛人がノーベル賞寸前とまで言われた安部公房となれば……
表紙を開くと、おそらくは安部公房が撮ったのであろう山口のヘアヌードまで掲載してあり、彼女の覚悟がびしびし感じられる本でした。
本自体がすでに亡くなった本妻への意趣返し、あるいは勝利宣言だとすれば、これほど効果的な方法はなかったかも。
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安部公房も愛読してましたので…
ええっ、そんな、まさか、今更な…
自分が同じ立場だったら、どうするかしら?
ことがよーくわかりました。
安部公房の愛人というのは一種の称号となり得ている
とは思うけれども、やっぱ本妻は強いよなあ。