だからわたしに三川町に出張させたらどうなるか……4時に会議が終わり、そのままイオンシネマ三川へ。「シャザム!」には最初から最後まで客はわたしひとりだけ。自分が社会的不適応者なのかと思ってしまう。まあ、否定はできませんけどそれがなにか?
「アクアマン」に続いてDCコミックスがらみ。だからわたしは今月2本のDCものを見たことになる。簡単な客。
この映画については予告篇以外にほとんど情報を入れてなくて、“見た目はオトナだけれど中味は子どもなヒーローのお話”としか認識していなかった。それは間違いではないんだけれど、意外に味わいはビターだった。
話は1974年に始まる。父親が運転する車の後部座席に乗った少年(だからわたしとほぼ同世代だ)は、あることがきっかけで魔術師に召喚される。しかし彼は魔術師のテストに失格してしまう。純粋な心を持っていないと。
現実にもどった彼は、助手席の兄と口論になり、そのために車は……
話は一気に現代のフィラデルフィアへ。どんな里親ともうまくいかずに家出をくり返す少年。彼もまた魔術師のもとへ。
父親と兄にディスられ続けた男(マーク・ストロング)と、(すいませんネタバレで)母親に見捨てられた少年の激突のお話。ね?能天気なヒーローものになるはずがない。
しかも少年はあるグループホームに引き取られるのだが、そこには脚の悪い障害者、心の欠落をハグに求める少女、成績が悪くひたすら無口な太った少年、ゲームおたくの中国系、大学に行けることを喜びながらもホームを離れることにさみしさをかくせない少女……登場人物がみんな暗黒を抱えているんですよ。
逆に、そんな暗い設定だからいくらでもギャグがぶちこめるし、楽屋オチもたいそう仕込んであります。この逆境からどう大逆転できるんだよ……そうきたかあ!
ド派手なCGやアクションがありつつ、マーク・ストロング以外は聞いたこともない地味なキャスト。それでもこの企画が成立し、ヒットしているというのは、見終わってここまでいい気分になれるのかと思わせたストーリーのおかげでしょ。見てよかった。会議が早く終わってくれて本当によかった。
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