前編はこちら。
前作をしのぐ大ヒットなのだそうだ。ヘタしたら50億はいくかと。わたしと息子が観たときも、日曜の午後とはいえ、封切りから二週間もたっているのに地元のシネコンで最大のスクリーンを提供され、ほぼ満席。前から3列目の右端なんてとんでもないシートで観る羽目になった。
洋画配給会社であるワーナー・ブラザースは、前から可能性を求めて日本映画を作り続けてきた。「さくや妖怪伝」や「キューティハニー」がそうだったし、今夏の「ブレイブストーリー」もワーナー。興行的には失敗続きだったけれど、デスノート2本でようやく大ヒットにめぐまれたわけだ。そのことはめでたい。めでたいけれど、しかしこんな映画で50億も稼いで恥ずかしくないかワーナー……
ストーリーは、“原作と違う衝撃のラスト”が用意されているとはいえ、読んでいなくても容易に想像がつく展開。キラ(藤原竜也)とL(松山ケンイチ)の頭脳による一騎打ち、ていうか裏の裏の裏をかく欺し合いだけを描いている。余計な要素を一切排除している姿勢は正しいし、基本的な部分はきちんと原作を踏襲している。ラストネームというタイトルはおしゃれだし、レッチリを日本でもメジャーにしてくれた功績は大きい。
でも、だ。
「ホリプロが製作にかんでいるとはいえ、ミサミサを演じたあの女優の魅力のなさはどうしたことだろう。いくら売り出さなければいけないとはいえ(だろ?)後編はあの娘が重要な役どころなのに、あんなんでマジだいじょうぶか?」と前作を特集したときの危惧はあたりまくり。ミサミサ役の戸田恵梨香だけでなく、キャスター役上原さくら、夜神粧裕(キラの妹)の満島ひかりの気の遠くなるような演技はなにごと?彼女たちが出てくるたびに一気に画面が停滞し、監督の金子修介も「こりゃまずい」と思ったのかエロティックなサービスシーンを連発してお茶を濁している。
え?ホリプロに所属しているのは上原だけ?じゃあなんで学芸会レベルのタレントをこれだけのビッグバジェット映画に起用したんだぁ!
やはり今回も、作品をささえたのは松山ケンイチ。結局わたしにとって映画「デスノート」は、松山ケンイチを認識させてくれた存在にしかすぎなかった。さーて、これだけの大ヒットだと続篇を、という話になるだろう。でもあの結末だと……いや、デスノートにはとっておきのルールがあることを忘れてはならない。
・デスノートはどれだけ使ってもページが尽きることはない。
予想どおり第3作につづく!
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