原作:万城目学 監督:本木克英
山田孝之が、いますごく気になってる。
実際には、単に口べたな鹿児島男児なのかもしれない。スターダストプロモーションなんて強力なプロダクションに所属しているので、主演ドラマがとぎれないだけなのかもしれない。
でもね、彼の来歴はこうだ。
中学3年の2学期終業後に上京、原宿でスカウトされ芸能界入り。2006年、スポニチ(2月15日)の報道にて、生後4カ月の子どもがいることが発覚した。その後、山田本人が公式サイトにて、「女性とは2年前から交際していた。妊娠を知り、結婚、出産について話し合いを重ねたが自分が父親になり、家庭を持ち、役者を続けていくこと、どうしても自分自身の中で折り合いがつかなかった」とし、結婚せずに山田が子どもの養育費・生活費を支払うことで相手側家族とも合意したと発表した。→ウィキペディアより。
……気合い入ってるでしょ(* ̄▽ ̄*)/。しかもその主演映画を宣伝するためにテレビのバラエティに出演しても、(たとえば三谷幸喜あたりとは)違う目線なのだ。居心地が悪そうというか。ひょっとしてクスリやってないかお前、とか。
つまり、どうも雰囲気が映画俳優だなあ、と。
「鴨川ホルモー」においても、彼を食ってやろうという存在はてんこ盛り。
・「アヒルと鴨のコインロッカー」で泣かせた(同じプロダクション所属の)濱田岳はチョンマゲ姿にまでなるし
・大木凡人な髪型(どんなだよ)でも魅力を隠しきれない栗山千明
・妙に“先輩”な雰囲気だけで笑わせる荒川良々
・生きていることすなわち邪悪な役柄の芦名星(「シルク」のあの娘だっ)
・○回生、と呼び合う関西の大学がもつ気色悪さ(笑)
・なにより、レナウン娘の歌が大好きな式神たちの微妙な可愛さ
……でも、映画を見終ったときに残るのは山田の存在感なのだ。ほめすぎかもしれないけど、松田優作に似たイメージ。(ホントに皮肉じゃなく)優作が「役に邪魔だから足を切って背を低くしたい」とマジで考えていたハードルもクリアしているし、暗い表情のままコメディを完結できたのは才能のなせる技だろう。なんか、つくづく役者やのぉー。
彼はいつも「演じてる時以外はどう見られてもいい」とか「演じるためだったらなんでもする」といったスタンスでいて、単なる役者バカです。
舞台挨拶やTVの宣伝はいつまでたっても極度の緊張でダメダメですけどね。
やけに貧乏って設定には笑わせてもらいましたが。
しかし役者バカってのはいいな。
なんかホントに期待できるぞ山田孝之。