事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

リフレッシュ特休 ~ 模倣犯

2007-10-15 | 情宣「さかた」裏版

2006_01_02_01 クミアイの支部情宣シリーズ。今回はリフレッシュ特休篇。
発行日は2002年4月12日でした。

裏版の第2号です。せっかく(笑)事務職員が支部長をやっているのですから、これから私たちの権利や賃金に関して、機会あるごとにこの裏版で特集していきます。で、今回はリフレッシュ特休篇。

前号表版でお伝えしたリフレッシュ特休については、色々と考えるところがあります。この権利は、田川の組合員が支部の定期大会で「民間会社にはリフレッシュ休暇の制度が定着してきているのに、どうして公務員にはないのか」と発言したことが契機になっています。県教組の大会でこの件が提案された時のことは、私は絶対に忘れないと思います。なぜなら、“そんなことが絶対に実現するはずがない”とばかりに場内に笑い(!)が起こったからです。

県教組という労働組合の代議員たちにして、こんな認識でした。多忙を嘆く教職員自身が、そのことを常識化して考えすぎていたのではないか、とリフレッシュ年休→リフレッシュ特休として制度化された現在、つくづくと思うのです。

また、10年に一度、職場を離れ、心身をリフレッシュしてまた職務に励むことが出来るようにしようという趣旨を考えたとき、休暇が連続していなかったり、長期休業中に取得するのでは、その意義が理解されていないと考えざるをえません。

Mohouhan5 組合にとっては、この特別休暇は【取得率】という形で完全に数値化できる珍しい権利でもあり、支部としてその状況を精査し、交渉等に役立てていきたいと考えています。私が跳ねっ返りだった頃、本部に「市町村ごとに取得率をランキングしたらどうなんだ」と提案したら「さすがにそこまでは勘弁してくれ」と、また笑いが起こってしまったのですが。 

※リフレッシュ。
音楽やスポーツをやる人なら実感できると思います。常に張りつめられたや筋肉が、いかに脆くなってしまうものなのかと。

……そしてこの号から例によって例のごとく「この1冊」を開始。読者は事務職員だけじゃないから題して
組合員へのこの1冊。
模倣犯」(上・下)宮部みゆき著 小学館刊

 これも新企画(もっとも、事務職員部長時代にやっていたことの二番煎じ)。編集方針は「なるべく学校とは関係ないところに目を向けよう」です。私は目を向けすぎですが。もっとも「1冊」と名乗るくせに、映画や音楽をとりあげることの方が多くなるはず。

Mohouhan  一発目は「模倣犯」。昨年のベストやら賞ものを総取りしたこの感動巨編をいまさら薦められても、とお思いでしょうが、その“感動”に隠れて、ミステリとしての宮部の企みがいまひとつ評価されていないような気がするのです。

 確かに感動はします。ラスト近く、退職した校長の「いい子だった。(あの子は)優しくて、いい子だったんだよ」というつぶやきは哀切だし、年老いた豆腐屋が探偵役を演ずることになる動機は史上最も説得力があります。

……ここからはネタバレになるので未読の方はご遠慮を……

しかし、一番最初の殺人の背景を全く語らずに幕をひく、というアクロバットを成功させている点で、主人公を最終章まで登場させなかった「火車」に匹敵する力作だと感服。上下巻税別各1900円はかなり痛いのですが、それだけの価値はありました。文化センターの図書館では三ヶ月待ちまでいったから、こりゃ買うしかなかったんだけれど。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「ゴジラ×メガギラス G消滅... | トップ | 給与振込再考~最高? »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
今ちょうど「模倣犯」を借りてるので“おや”っと読... (同期の桜)
2007-10-15 23:02:26
今ちょうど「模倣犯」を借りてるので“おや”っと読んでたんですが
未読なのに「火車」につられてつい読んじゃったよ-。
まあこのくらいのネタバレなら影響しないと思うけど。

宮部ファンは多いけど、どの作品を好きかで結構傾向がわかって
面白かったりするよねえ。
ちなみに私は膨大な作品の一部しか読んでないのでなんとも言えませんが。
返信する
だからね、この最初の殺人の背景を感じさせる犯人... (hori hiroshi)
2007-10-16 18:15:54
だからね、この最初の殺人の背景を感じさせる犯人でなければならなかったわけよ映画でも。でもそれが中居だからなあ。森田芳光にして、あんなレベルだったかとちょっとがっかり。
返信する

コメントを投稿

情宣「さかた」裏版」カテゴリの最新記事