事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

もう一回プリティ・リーグ

2018-12-16 | 洋画

PART1はこちら

チームには監督が必要だ。しかもできれば客を呼べる人物がいい。ということで呼ばれたのが元メジャーリーグのスター選手ドゥーガン。演ずるはトム・ハンクス

ところがこの男はアル中で采配をふるうつもりもない。おまけにセクハラまがいのことばかり……ドゥーガンが属したメジャーリーグの世界が、いかにマッチョなものだったかをハンクスは絶妙に示す。それはこの時代がいかに男性中心で、女性が虐げられていたかをも示している。

酔っ払い監督がいかに怠惰であろうと、選手たちは悩みながらも勝ち進む。ドティの才能は突出していて、ドゥーガンも次第に彼女たちの才能や努力のために酒を断つことになる。おわかりだろうか、これって少年(と少女)野球のチームを率いて人生の目的を見つけていく「がんばれ!ベアーズ」のウォルター・マッソーと相似形をなしているのを。

同様に、商売のことだけ考えていた菓子会社の男が、戦争が終わったからもう女子リーグはいらないだろうと突き放す社長にたてつくエピソードも泣かせる。この男、ローエンスタインを演じているのがデビッド・ストラザーン。いい味。

チームにはマドンナ(!)やロージー・オドネルもいて、みごとなプレイを見せてくれる。思えば豪華な映画なのだった。

この作品が周到なのは、1987年に女子選手たちが野球の殿堂入りするために再会するシーンで縁取られていることだ。あの登場人物はその後どのような人生を過ごしたか、ルックスだけでうかがえるようになっている。

ダイヤモンドのクイーンと呼ばれたドティが、なぜチームメイトたちに会うのを渋ったか……彼女はしかしみんなにあたたかく迎えられる。そしてドゥーガンは、そしてローエンスタインは……。

あーやっぱり涙なしには見られない映画でした。ぜひぜひ。

 

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「プリティ・リーグ」A Leagu... | トップ | 「昨日がなければ明日もない... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
ちょうど (mumioli)
2018-12-22 10:45:43
今週、「プレティ・リーグ」の監督だったペニー・マーシャルが亡くなったとニュースに出ましたね。
私もこの映画大好きでした。一番覚えてるのは、選手たちにトムハンクスが夫の戦死を告げる電報を渡す場面です。
私も20年ほど見てないので、久しぶりに見たいなーと思いました。
返信する
そうだったねえ。 (hori)
2018-12-22 21:03:04
あまりのタイミングに絶句。
わたしが好きだったのは、もう熟年になった
彼女たちが
「ローエンスタインさんにテープカットを」
とリクエストするシーンだった。
この脚本は周到だ。泣ける泣ける。
返信する

コメントを投稿

洋画」カテゴリの最新記事