第16回「綿毛の案」はこちら。
前回の視聴率は急降下して11.0%。危険水域に達したらしい。といっても、わたしはよんどころない事情で見ることはできなかったんですけどね。そうですわたしのよんどころない事情というのは酒を飲んでいたということです。
再放送も見ず、まったく先週のことは知らないままに見て、確かにキャストが思いきり安上がりになっているなあと思ったりはするけれど(最初からNHKは出演料が安いので有名)、しかしついに直虎(柴咲コウ)は、いかに政次(高橋一生)が井伊を、そして自分を守るためにどれだけ考え抜いていたかを悟る……という勝負の回。とりあえずもっと早く「孫子」は読もうよ。
高橋一生の魅力がまたしても爆発。小犬の目がキョロキョロ。ばれちゃったのかよとうろたえるあたりの芝居が上品。
たとえ卑怯者と言われようとも、いくさをしない道を自分なら選ぶ、というセリフは前会長のもとでは許されなかったかも(笑)。
でも確かにそのとおりで、歴史知らずのわたしはこの連休中に講談社の「決戦!桶狭間」を読み、織田信長と今川義元の激突がどういう意味を持っていたかようやく得心しました。
今川&武田&北条の三国同盟こそが肝要であって、その同盟が綻び始めている以上、寿桂尼(浅丘ルリ子)が三途の川から帰ってこなければならないくらいの危地。
へたに意地をはっていくさに持ちこめば、それこそ日本は、じゃなくて井伊と今川は木っ端微塵。そのあたりを今川氏真(尾上松也)は理解できない。いろんな裏読みをすることが決戦シリーズのお楽しみなんだけど、誰もが氏真はサッカー(蹴鞠)狂いの無能者と切り捨てられるあたりはかわいそう。
この時代、次のキーパーソンはどうしたって徳川家康になるんだから早く表舞台にバシバシ出て来てほしい。視聴率?わたしは強気で12%台と読みます。強気でこの数字ってのがさみしい。
今回のタイトルはあるフランス映画から。もうちょっとひねろうよ。山口紗弥加と小林薫の所作がすばらしい回でもありました。
第19回「罪と罰」につづく。
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