いったい何を考えてこんな企画が通ったのだろう。言うまでもなく、TBS昼の帯ドラマ「吾輩は主婦である」のことだ。磯山晶P+宮藤官九郎脚本のおなじみコンビがなぜに昼ドラ?しかも“普通の主婦になぜか文豪夏目漱石が乗りうつる”シチュエーションコメディ?前衛すら感じさせるトンデモドラマ。時間帯が時間帯だけに「この1冊」読者の多数を占めるサラリーマンにはつらいかなあ、と思っていたら「見てます?」と3名の読者からつっこまれた。
もちろんですとも!
放映開始前から「どうやって見ようか。HDDレコーダーはないし、不登校児に録画を頼むのもなあ」と困っていたら、妻がとっくに実家のお母さんにお願いしていたのでした(笑)。
そしてこの、ほとんど前衛劇のヒロインが斉藤由貴。おそらく、他の女優では成立しなかったドラマではないか。それほどにすばらしいのだ。
ミス・マガジンコンテスト(だったと思う)でデビューしたころの彼女はほんとうに可愛かった。つぶらな瞳、水蜜桃のような頬(ところで、水蜜桃ってどんな桃?)……「雪の断章~情熱」(相米慎二)は当時の彼女の代表作。佐々木丸美のドロドロ小説を、不良映画中年たちがよってたかってメチャクチャにした作品。だからこそ傑作なのでぜひ。
しかしその後「モルモン教」「川崎麻世」「尾崎豊」などのキーワードがひとり歩きして低迷。要するに、思いこんだら一直線の人なのだろう。モルモン教の根底には一夫多妻制があるので不倫に対する障壁も低いのかも知れない(マジで言ってます)。そして今回のドラマで一気に復調。育児も一段落してふっきれたのだろうか。
内心、日本一のコメディエンヌだと考えている彼女の復活は日本の芸能界にとって(というよりわたしにとって)またとない朗報だ。次回作をわたしはウキウキしながら待ち望んでいる。もっとも、モルモン教のもうひとつの教義は「産めよ増やせよ」だからまた育休をとるのかなあ。
※「雪の断章-情熱-」
今となっては信じられないかもしれないが、日本一セーラー服が似合うアイドルでもあった彼女の問題作。孤児の斉藤由貴を榎木孝明と世良公則が奪い合う話と形容したらその異常さがわかってもらえますか。
よってたかってメチャクチャに(笑).
でも抱き寄せられて画面からフェードアウトする
シーンは,素敵な演出☆と思いました.
「タッチ」における南&達也の名シーンの様に.
世良さんは結構はまってた気がします.
「Wの悲劇」の役も良かったですよね.
(世良さんはドラマで板東英二の妻:篠ひろ子に
横恋慕する役もしてましたよ.すごい設定.)
でもちゃんと(?)生きていてくれて,
ファンとしては嬉しいです.