事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

「てのひらの闇」「名残り火 てのひらの闇Ⅱ」藤原伊織著 文春文庫

2008-11-14 | ミステリ

4167614022 「シリウスの道」特集はこちら

ビジネスには法律に優先するルールが存在する。無頼を気どりながら藤原はそのことを(広告代理店が虚業であるからこそ)強く訴えたかったのだと思う。卑しい街(派閥争いに明け暮れる会社)を行く孤高の騎士を通して。遺作のタイトルが「名残り火」だったのは皮肉であり、哀しい。

ミステリ、というよりこのシリーズは任侠小説だ。しかもかなり上質の。今さらだけれど、これからもっと渋味のある作品を書くことができただろうに。合掌。

それにしても凶暴な会社員(笑)☆☆☆★★★

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