事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

今月の名言2019年2月号PART3 原子力という商売 10cc - The Things We Do For Love

2019-03-04 | ニュース

10cc - The Things We Do For Love (official video)

PART2「センター試験」はこちら

「原子力発電所と原子爆弾が頭の中で結び付いている人に両者は違うと理解させるのは難しい」

中部電力浜岡原子力発電所を視察した経団連の中西宏明会長の発言。これはしかし、彼の血の叫びだろう。というのも、中西氏は日立製作所の会長でもあるからだ。そして日立は、昨年の暮れにイギリスに建設予定だった原発の建設を断念している。原因は建設費の高騰で出資が集まらなかったから。

だけでなく、海外への原発輸出計画は総崩れになっている。日立はリトアニアでも国民投票で反対されて撤退、台湾の計画も凍結された。トルコにおける三菱重工の計画もポシャり、ベトナムでもだめ。東芝にいたってはウェスチングハウスがらみで会社自体がゆらいでしまった。

国内外で原子力発電所の新設計画はこれで無くなり、日立のようなプラントメーカーの先行きは暗いままだ。問題発言もしたくなろうというもの。トップセールスでイギリスの計画をまとめた(ということになっている)現首相に、なんとかしろという意味合いもあってぶち切れて見せたわけだ。

にしても、自国の福島のメルトダウンによって安全対策のハードルが上がり、だから建設費が高騰しているわけで、中西会長の発言はやはり八つ当たりに近い。という以前に、原発事故で苦しんでいる人たちがたくさんいるなかで、海外へ原発を輸出しようというその心根が理解できない

もうひとつ。

原発が安全で安価だということは詐術に過ぎなかった。本気で信じていたのだとすれば間抜けな話だし、意図的に無視してきたのだとすれば罪深い話。

そしてそれ以上に、原子力発電にそれでも拘泥するのは商売としてどうなの、という話が先に来る。ギブアップした途端に原発は不良債権のかたまりになる、おれの代でそんなことになってたまるかという心情は理解できても擁護は出来ない。傷が浅いうちに勇気ある撤退を行うのが有能な経営者というものではないか。商売のセンスが問われています。

本日の1曲は10ccの「愛ゆえに」いやーすごい邦題。これが入ったアルバムは何回も聴いたなあ。

2019年3月号PART1「イチロー引退会見」につづく

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