世の中には、自分のまったく知らない世界を紹介してくれる職業小説がけっこうあって、特に中年男にはうなるほど面白い。いまさら自分がその業界に転職することなど思いもしないからこその興趣かも。まあ、他の人たちから見れば市町村立学校事務職員という世界もなかなかわけわからないのかもしれませんが。
……思わぬ拾い物。お仕事小説として、司法書士という存在がどのように必要とされ、どのような職業人としての誇りが存するのかがくっきりと描かれている。深山は現役の司法書士でもあるらしく、なるほどこんなミステリな日常なのかと納得(まさかね)。
事件は意外なほど陰惨なものもあるけれど、ちょっとびっくりするくらいのラブコメもしこんであり、読後感も悪くない。シリーズ化希望。
その2「推定脅威」につづく。
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