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事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

極私的朝ドラ史PART3

2015-07-13 | テレビ番組

PART2はこちら

さあ70年代のはじめ、世間が政治の季節だったときにNHKは女性路線で朝ドラをふたたび国民的大人気ドラマにすることに成功した。

第一弾が「繭子ひとり」(71年。原作三浦哲郎、主演山口果林)。自身も恩師である安部公房と二十年以上の不倫関係にあったことをカミングアウトした山口が、不倫の果てに失踪した母親について思い悩むお話。

オンエア当時は、その母親を誰が演じるかで大騒ぎ。草笛光子と発表されたときは「おお」とビッグニュースに。でも「光子の窓」も見たことがなかった小学生にとっては「誰ですかその人?」って感じでした。

つづく「藍より青く」(72年。主演真木洋子)は山田太一脚本。これまた大ヒット。前作が北の青森だったので今度の舞台は熊本。ちなみに、朝ドラで舞台になったことのない都道府県はひとつもありません。大河ドラマと並んで、受信料ゲットのためのキラーコンテンツとなっている。

で、このドラマでわたしおぼえているのは、おそらく朝ドラ初のベッドシーン。新婚初夜という設定だったと思うんだけど、発情しはじめていたわたしはドキドキ。まわりも妙にドギマギ。真木洋子(ひろこ)は、その後も盛大に脱いでくれたりして好きな女優だったのに、白血病で早逝してしまいました。

次の「北の家族」(73年。主演高橋洋子。脚本の楠田芳子は木下恵介の妹さんです)はホームドラマに回帰したが、それも無理はないと思う。

この時期、民放では「ありがとう」(TBS)が50%超の驚異的な視聴率をたたき出していたのだ。受信料を朝ドラでねじふせて取る立場のNHKとしては、ドラマのTBS(そんなことを言われていた時期もありました)の後塵を拝するわけにはいかなかったろうし。

そして74年、あの「鳩子の海」がオンエアされる。主演は藤田美保子だけれど、少女時代の斎藤こず恵の方が誰にとっても印象深いはず。わたしは中学生になっていて、朝ドラとは関係のない人間になっていたけれど、

「ニッポンよぉニッポン、どどんがどん!」

という歌は何度も何度も耳にした。あの曲、書いたのはウルトラセブンなどでおなじみの冬木透。少女時代の鳩子と海辺を歩いていたのが夏八木勲。鳩子の夫になるのは現東映グループ会長の岡田裕介でした。以下次号

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