第二話「やむにやまれぬ心」はこちら。
前回の視聴率は18.8%。ご祝儀相場の終焉。正念場はこれからだろう。実は日曜日夜の視聴率は天候に左右されることが多いんだけど(在宅率が大きく影響するから)、NHKにとってうれしかったのは、このドラマの直後にはじまったダイオウイカのNHKスペシャルが高視聴率だったことかも。
時間をかけて、ていねいにつくったドキュメンタリーに結果がついてきたことは福音だ。ま、あの画像一発でわたしもぶん殴られたような気になりました。地球にはまだまだ不思議なことがいっぱいある。ぜひリドリー・スコットに見せてあげたかった。不謹慎だけど、サイズ比較のために、イカのとなりになぜセブンスターの箱をおけなかったんだNHK。
今回は、ふたりの師の影響下でゆれる八重の兄(西島秀俊)がメイン。佐久間象山の薫陶を受けて西洋の技術を採り入れようと画策し、しかし象山と同じように禁足されてしまう挫折。
「銃は足軽の武器だ」と嘲弄され、槍でその相手を打ちのめすも「(槍で)意趣返しとは」と西郷頼母(西田敏行)に譴責され……
わかりますね。わたしぐらいの年齢になると、そこで押すばかりではだめなんだよお兄ちゃん、となるんだけれど、それでは明治維新は実現しなかったか。
にしても福島の保守的な風土は今も健在で……あ、これは別のお話。
それ以上に、今回は全国の西島秀俊ファンへのサービス全開。ここであそこまで美しいボディをさらすかぁ。思わず
「すごいな、この身体」
「いいのよ、別にぽちゃぽちゃでも」
妻から慰められる(皮肉です)ぐらいみごとな裸体でした。この人は近ごろ怖いぐらいにいい俳優になっている。
ドラマとして贅沢な造りになっているのは、貫地谷しほりも登場する針の稽古場のシーンでよくわかる。名もなき女性たちがみんな生き生きしているのだ。ていねいに撮られているんだなあ。
落ちこむ西島秀俊を、あまりべたつかない形でチアラップするのが長谷川博己。謎めいた感じがいい。さすが、鈴木先生だ。
今回の視聴率は、前回と同程度の19%と読みました。東京のお天気がよかったみたいだしね。
第四話「妖霊星」につづく。