事務職員へのこの1冊

市町村立小中学校事務職員のたえまない日常~ちょっとは仕事しろ。

日本の警察 その145「新・教場」長岡弘樹著 

2024-04-10 | 日本の警察

その144「陰の季節」はこちら

風間公親の教場シリーズ最新作。風間が警察学校の教官になりたてのころ。このシリーズの魅力は、警察をめぐる小ネタが徹底的にぶちこまれていること。警笛を庭に埋めておくと、土壌のpHが変化してそこに咲くアジサイの色が変わる。そんな事象を、学生たちの人生にからめるあたりがうまい。

最後に参考文献が掲載されているけれど、意外に下世話な書が多い。北芝健の警察内幕ものとか。しかしこれは、あの「新宿鮫」の初期でも大沢在昌は雑誌「ラジオライフ」から引用していたりしていたので、日本警察小説の伝統芸と言えるかもしれない。

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