ホームメイド・ケフィアを好きな方のために

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食品の免疫調節作用

2006年02月16日 20時38分17秒 | Weblog
日本食品免疫学会のシンポジウムが、2月14日に東京大学で行われ、聴講する機会が得られたので概要と感想を述べておきます。
「食品の免疫調節作用の評価基準とは」のテーマのもとに、次の5つの講演が行われた。
○機能性食品(特定保健用食品を含む)の現状と免疫調節作用の評価基準
○食品の免疫調節作用の評価基準書の概要
○健康表示から見た食品の免疫調節作用
○医療の現場から見た食品の免疫調節作用に期待すること
○食品の免疫調節作用を標的とした企業の研究開発
それぞれの講演の後に演者らを交えてパネルディスカッションがあり、各専門分野からの活発な討議が行われていた。
しかし、今、評価基準を討議しなければならないということは、未だに適切な診断基準がないということのようです。例えば高血圧の診断には、血圧計で血圧を測るとか、糖尿病の診断には血糖値を測るなど、わかりやすい診断基準がありますが、免疫系の疾患にはわかりやすい診断基準が得られていないということのようです。
特定保健用食品にしても、関与成分を特定して機能を特定できるものが少ないということのようです。例えば「虫歯にならないガム」として特定保健用食品に認可されているガムがありますが、これは4成分が関与しており、1成分だけでは効果が発揮されないと言うようなことが話題として出ていたのは意外な感がしました。おそらく一般消費者にはキシリトールが関与成分と思っている(そう宣伝されているから)が、これはそうでもないということのようです。
つまり、食品のような多成分系が、免疫のような複雑系にどう関与しているかを解明することは容易ではないということです。
特定保健用食品について言えば現状の認可基準は、1成分1機能ということですから、制度そのものに無理があるといえるのではないか。
振り返って、ホームメイド・ケフィアのように多数の乳酸菌が存在し、共存することによってシナジー効果が期待される食品は、現状では特定保健用食品の認可の対象になっていない。しかし、「本当は多成分系が複雑系をどう動かしているかということが重要である」と、ある演者が述べていたことが印象に残りました。
コメント
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