ホームメイド・ケフィアを好きな方のために

ホームメイド・ケフィアをこれから始めたい方、すでに始めている方のブログです。ケフィアについての感想や質問をお書き下さい。

ケフィアも植物性?

2006年06月29日 20時41分06秒 | Weblog
昨日、某会社の新製品発表会があり参加させていただきました。

ケフィアはコーカサス地方の伝統的発酵乳で、本来は牛乳や山羊乳が原料ですが、発表会では米を原料にしてケフィア菌を培養し、ケフィアの主成分ケフィランの工業的生産に成功したので、健康食品の原料として供給できる体制が出来たと発表していました。

最初に、コーカサス地方の長寿村が紹介され、そこでは牛乳や山羊乳をケフィア菌で発酵させたケフィアと言う発酵乳を常食していることが健康長寿の原因であると報告され、次に牛乳や山羊乳で発酵させて出来るケフィアの機能性成分であるケフィランと全く同じ化学構造を持ったケフィランを、米の加水分解物を発酵させて作ることに成功したと言うことでした。

ケフィランの機能性として
1)血圧上昇抑制ならびに抗動脈硬化作用
2)脂質代謝改善作用
3)血糖降下作用
4)整腸作用
5)腸内環境改善作用
6)肝機能改善作用
7)コレステロール低下作用
が確認されていると言うことです。

しかし、米から作られるケフィランに機能的な優位性がなければ、牛乳を発酵させて容易に出来ているケフィランを、米から作らなければならない必然性がないように思いますがいかがでしょうか?

また、コーカサスの人々のケフィアの1日の平均摂取量は100g程度との発表でしたが、コーカサスでは1リットル~2リットル摂取しているという説もあり、発表会で述べられた摂取量は少な過ぎるように思いました。
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ブームの予兆

2006年06月26日 17時22分14秒 | Weblog
ホームメイド・ケフィアを発売して今年で15年を経過しましたが、その間に2回のブームを経験しました。そして今3回目のブームの予兆を感じます。

1回目は1994年のいわゆる「ヨーグルトきのこ」ブームです。
ある健康雑誌がケフィアを「ヨーグルトきのこ」と呼んで紹介しました。ケフィアはコーカサス地方で「ケフィア粒」と呼ばれる米粒状の菌塊で牛乳を発酵させて作られる発酵乳ですが、その「ケフィア粒」を日本に持ち込んだ人がいたらしく、形状が数年前に流行った「紅茶きのこ」に似ているところから、「ヨーグルトきのこ」と名づけたらしいのですが、誠にネーミングの妙というべきか、それまでなかなか売れなかったホームメイド・ケフィアが突然ブレークしました。
そのときすでにホームメイド・ケフィアは全国の有名デパートでも販売されていたのですが、テレビ局がその売り場を取材して「ヨーグルトきのこ」として30分番組で放映したこともあり、弊社のホームメイド・ケフィアと「ヨーグルトきのこ」が混同されたことがブレークの原因でした。
しかし、人の手から手を伝播している「ヨーグルトきのこ」は途中で雑菌汚染の危険があり、近代的工場で科学的管理の下に生産されているホームメイド・ケフィアと混同されることは大変迷惑なことでした。すぐにテレビ局に抗議をしましたが、テレビ局としてはロシアまで取材に行って真面目に作った番組であると言ってなかなか非を認めようとしませんでしたが、次からはメーカーである弊社に断りなく放映しないと言うことで折り合ったのです。そんなわけで消費者はホームメイド・ケフィアと「ヨーグルトきのこ」とを区別しないままブームになったのでした。デパートの売り場でもホームメイド・ケフィアの商品に「ヨーグルトきのこ」のステッカーを貼り付けて売っていたりする始末で、私が売り場を回ってステッカーを剥がすように頼んだりしました。「ヨーグルトきのこ」のブームは一時的なものでホームメイド・ケフィアの普及のためにプラスにならないと考えたからです。
「ヨーグルトきのこ」のブームに便乗して十数社からホームメイド・ケフィアの追随商品が売り出されましたが、私が予見したようにブームは数ヶ月で終わりました。マスコミが「ヨーグルトきのこ」をがんに効くなどと煽ったことがブームの終息を速めた原因ですが、追随者は健康食品の値段(弊社の約2倍)で販売していましたので、結局ブームが去った後に生き残れたのは弊社だけでした。

2回目のブームは数年前の「カスピ海ヨーグルト」です。
突然、弊社に消費者からの質問が増えた時期がありました。内容は「粘りが出なくなった」などホームメイド・ケフィアの風味とは馴染まない質問が多い。確かめてみると弊社から買ったのではなく、お隣から戴いたが、それには「ホームメイド・ケフィアの作り方」という説明書のコピーを一緒に付いていたので、それを見て電話をしていると言うのです。また「何回位牛乳を継ぎ足し出来るか」という質問者は、逆にホームメイド・ケフィアを「カスピ海ヨーグルト」と勘違いして植え継ぎをしていたが固まらなくなってきたと言うことです。ここでもホームメイド・ケフィアと「カスピ海ヨーグルト」の混乱が生じていました。しかし、「ヨーグルトきのこ」と同じように、人の手から手に伝播している「カスピ海ヨーグルト」も、衛生面に難があるのでこのブームも長くは続かないのではないかと思っていました。まだ完全に終息したといえませんがかなり下火になったように思います。しかし、「カスピ海ヨーグルト」のブームが終息するとしても、このブームが幾つかの萌芽を孕んでいました。「カスピ海ヨーグルト」から派生した幾つかのヨーグルトやケフィアの種菌が発売されたことと、消費者の間にいわゆる「手作りヨーグルト」が定着しつつあることです。

先週も2社から新しく「ケフィアの種菌」が発売させました。現在市場にあるものを加えると、すでに十数社から「ケフィア」あるいは「ヨーグルト」の種菌が販売されています。これまでの「ヨーグルトきのこ」や「カスピ海ヨーグルト」のように巷間流布しているものではなく、各社共強力なマーケティングを展開していますので、手作りヨーグルト市場あるいはケフィア市場は競争市場になることでしょう。

この2回のブームにも、ホームメイド・ケフィアは多くのリピーターに支えられて、パイオニアとしてトップブランドを保って来れました。それは「ホームメイド・ケフィアはおいしい」と言ってくださる愛好者の皆さまのおかげです。これからも品質の向上に努め、お客様の経済的負担を出来るだけ少なくすることをモットーにサバイバル市場を生き抜きたいと思っています。

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おいしいホームメイド「ヨーグルトのお菓子」

2006年06月21日 16時37分26秒 | Weblog
昨日は「HOMEMADEヨーグルト」という本を紹介しましたが、今日も同じ雄鶏社から出版されている「おいしいホームメイド:ヨーグルトのお菓子」という本を紹介します。小川聖子さんという方の書かれたレシピブックで、きれいな写真付きでお菓子を作る手順を詳しく書かれています。材料の欄のヨーグルトをケフィアに代えれば、そのまま「ケフィアのお菓子」が作れるだろうということは昨日「HOMEMADEヨーグルト」で書いたことです。
お菓子作りの基礎と材料というところを見ると、ヨーグルト菌として写真付きで弊社のホームメイド・ケフィアが名糖のヨーグルトの種菌と並んで載っていました。「牛乳に加えて自家製ヨーグルトを作る時に使用する種菌。簡単に作れるので試してみて下さい」と紹介して下さっています。ケフィアとヨーグルトを混同して書かれていることは残念ですが、こんなきれいな本にホームメイド・ケフィアを紹介して下さっていることに先ず感謝です。ホームメイド・ケフィアは全国の有名デパート、高級スーパー、自然食品店で販売していますので、原料として何処でも手に入る便利さが、著者に取り上げて戴いた所以だろうと思います。ケフィアだってヨーグルトだっていいじゃないか、いいえ、いいえ、違いのわかることが食文化です。ヨーグルトにはヨーグルトの良さがあり、ケフィアにはケフィアの良さがあります。その違いを理解してレシピを作るとお菓子の風味が一層深まるのではないかと思います。長年ケフィアとヨーグルトの違いを説いてきた私としては、まだまだ世間に理解されていないことに反省頻りです。
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HOMEMADEヨーグルトのレシピブック

2006年06月20日 20時11分58秒 | Weblog
ホームメイド・ケフィアと似たタイトルの「HOMEMADEヨーグルト」という本を見つけました。雄鶏社からこの5月に出版されたばかりです。フランス料理のシェフや牧場の経営者、食環境ジャーナリスト、料理研究家、微生物学者の共著になる大変ユニークな構成の本です。ヨーグルトを使ったレシピが写真入りでたくさん載っています。ヨーグルトをケフィアに代えると、そのままホームメイド・ケフィアのレシピブックとして使えます。

15年前にホームメイド・ケフィアを発売した頃には、まだ家庭でヨーグルトを発酵させようと思う人は少数派でした。それがケフィアを好きな方々のクチコミによって、少しずつホームメイド・ケフィアの輪が拡がって、今では全国津々浦々まで愛好者がいます。最近話題になったカスピ海ヨーグルトもホームメイド・ケフィアの伏線上にブームを呼んだものと思います。ホームメイド・ケフィアもカスピ海ヨーグルトも発酵温度は25℃ですから、厳密に言いますと40℃で発酵させるヨーグルトと違います(カスピ海ヨーグルトもヨーグルトとは言っていますがケフィアにより近い発酵乳です)。特別の発酵器(ヨーグルトは40℃に加温しなければ発酵しない)を使わなくても常温で発酵できるケフィアの方が、よりホームメイドに適しています。風味の点ではヨーグルトよりケフィアの方が酸味が少なくマイルドですが、その特徴を生かしてレシピを工夫すれば、よりおいしいレシピが開発できることと思います。

高温多湿の気候風土のために、わが国では家庭で牛乳を発酵させる文化が育ちませんでした。しかし、牛乳の殺菌技術の発達と良質の乳酸菌の供給が、家庭で牛乳を発酵させることを可能にしました。スーパーで売っているヨーグルトを買ってきて食べているだけでは食文化とはいえません。家庭で各自でレシピを工夫して牛乳の用途が広がることによって、乳利用の食文化が発達するものと思います。「HOMEMADEヨーグルト」のような楽しい本が出版され、家庭で牛乳を発酵することが定着すれば、わが国にも乳利用文化が芽生えることでしょう。ホームメイド・ケフィアの開発者として感慨一入です。

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アンチエイジングフードとして優れたホームメイド・ケフィア

2006年06月15日 16時05分25秒 | Weblog
大分以前になりますが、ある講演会で講師が老人食としてお粥を勧めていました。その理由として、1)カロリーが少ない。2)噛まなくても食べられる。と云うことです。
なるほど、高齢者は運動量が少なくなるから、カロリーの摂り過ぎは肥満をもたらすし、歯が弱くなるので噛まずに摂取できることは、老人食に適していると言えるでしょう。

しかし、お粥には栄養バランスに偏りがあります。高齢者には良質のタンパク質の摂取が必要ですし、吸収しやすいカルシウムの補給も必要です。牛乳は90%近くが水分ですからカロリーは少なく、それだけで乳幼児の成長を支えることが出来るほど栄養バランスに優れていますから、その牛乳を乳酸菌や酵母で発酵させ、高分子のタンパク質を部分消化し、消化吸収しやすくなっているケフィアは、栄養の点ではお粥に勝ります。しかも、牛乳だけを原料にして添加物のないこと、ホームメイドですから何時でも新鮮なケフィアを摂取できることも大切なことです。

また、高齢者は体を動かすことが少ないので、どうしても便秘がちになりますが、ケフィアには整腸効果のある乳酸菌が含まれ、腸の蠕動運動を促す効果がありますので便秘を防ぐ効果も老人食として優れている点です。

さらに、高齢者は免疫が低下して感染症にかかりやすい傾向がありますが、乳酸菌は免疫を高める効果があると言われていることも、また老人食には大切なことです。

もちろん、ケフィアだけで高齢者の健康を守り、若々しさを保てると言いきることは無理がありますが、ビタミンCと食物繊維が不足しやすいという栄養的な欠陥を、果物や野菜で補うならば、ホームメイド・ケフィアは優れたアンチエイジングフード(老人食)と言えます。


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ワールドカップに想う

2006年06月13日 11時12分52秒 | Weblog
ホームメイド・ケフィアのファンの皆さまごめんなさい。今日もケフィアと関係のないことを書かせていただきます。

サッカーファンの皆さまお疲れさん。期待が大きかっただけに落胆もまた大きい。
徴候があった。それは高原の遅延行為と見られたイエローカードと、坪井の両足痙攣です。
後半戦が始まるとき、ジーコ監督が「勝っているときの試合をしよう」と指示したと伝えられた。ボールを回して時間を使えということだと解説者が話していたが、その消極姿勢が高原のイエローカードに繋がったのではないかと思う。
もう一つ、両足痙攣が起きる前に積極的に元気な選手を投入すべきではなかったか。ピッチにも立てずに敗戦の憂き目をみた稲本の無念を想う。

ワールドカップは守って勝てるほど甘くない。クロアチア戦にはもっと積極的な作戦と早めの選手交代を期待します。
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日本のこれからについて

2006年06月11日 17時25分33秒 | Weblog
ホームメイド・ケフィアの好きな人のために役立つことを目的に書いているブログですが、今日は直接ケフィアに関係のないことを書いてみたい。

昨晩、NHKで「日本のこれから」というテーマで特集番組が組まれていました。それを見ていて、世代間の現状認識に差がありすぎて議論がかみ合わないもどかしさを覚えました。学校で教える日本史は現代から遡って教えるべきではないかと思います。私達が受けた日本史の授業は古代から始まり、中世を経て、近代の入り口くらいで終わってしまい、現代史には殆ど触れる時間的余裕がなかったように思います。それは私の息子達のカリキュラムを見てもあまり変わっていないようです。しかし現代史を学んでいない若い世代、つまり現状の歴史認識のない世代に「日本のこれから」について意見を求めることには無理があるように思いました。70歳代、80歳代の人々の戦争体験から述べる意見には迫力を感じましたが、それに対して真面目な若者ほど「知らなかった、これから勉強したい」と云っていたことは印象的でした。周辺諸国から日本の歴史教育に対する批判のあることは周知のことですが、そしてその批判は全て当たっているとも思えませんが、少なくとも日本史の教育に現代史が抜け落ちていることを問題にしなければならないと思います。

閑話休題、大学の同窓会で卒業論文の指導教官林金雄先生にお会した席で、「世界が平和になる食品を開発できませんか」と云われました。それが恩師と交した最後の会話です。恩師はその翌年に鬼籍に入られました。
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おいしいサワークリームが作れます。

2006年06月08日 18時39分20秒 | Weblog
ホームメイド・ケフィアでおいしいサワークリームが作れます。

作り方は非常に簡単です。牛乳でケフィアを発酵させるのと同じように、紙パックで売っている生クリームにケフィア菌を加えて、室温に置いておくだけです。

生クリームを買うときは表示をよく見て、乳脂肪100%のものを選んでください。植物油脂を加えた合成のクリームも売っていますが、発酵させたときの風味がまるで違いますので、必ず乳脂肪100%の生クリームを選んでください。

冷蔵庫から取り出したばかりの生クリームは硬くてケフィア菌を混ぜにくいので、30℃程度に温めてやわらかくしてからケフィア菌を加えて、清潔なスプーンでケフィア菌がクリームによく混じるように攪拌して下さい。生クリームの温め方は紙パックのまま30℃位のお湯に漬けると速く温まりますが、これからの季節ですと2~3時間位室温に出して置いても、クリームはやわらかくなります。

生クリームは200mlの紙パックで売っていますので2個買ってきて、用意しておいた別の容器に2個分の生クリームを合せて400mlにし、ケフィア菌を1パック加えて、蓋をするかサランラップを被せ、後は牛乳でケフィアを発酵させる要領で、生クリームが固まるまで室温で発酵させてください。約24時間で固まります。発酵が終わったら冷蔵庫に入れて冷やすとさらにしっかりと固まります。

ホームメイド・ケフィアにはアロマチックカルチャー(芳香属乳酸菌)が入っていますので、香りの良いおいしいサワークリームが出来ます。
シチュウやカレーなどのお料理に用いると風味が引き立ちます。またディップとしてクラッカーやベークドポテトにつけてもおいしいですよ。
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セットケフィア派ですか、ドリンクケフィア派ですか、

2006年06月05日 19時15分19秒 | Weblog
気温が20℃を越えて、ホームメイド・ケフィアの作りやすい季節になりました。
ホームメイド・ケフィアは、牛乳パックのまま発酵させることをお勧めしていますが、気温が20℃以上になると、お気に入りの器で発酵させてみても楽しいと思います。

牛乳パックで発酵させると、発酵容器の洗浄や殺菌の手間がかからないので手軽にケフィアを作れるメリットがありますが、全部一度に食べきれないときホエー(水分)が出てドロドロになることや、底の方が取り出しにくいなどがデメリットでしょうか。牛乳パックで作ったケフィアは、カード(固まり)を壊してドリンクにしてコップで飲むことをお勧めしています。牛乳パックで作ったケフィアは、攪拌したりパックを揺すったり振ったりすると簡単にカードが崩れてドリンクになります。忙しい朝など、コップでぐいぐいと飲むケフィアドリンクもおいしいですよ。

もっとしっかり固まったケフィアが好きだという方には、セットケフィアをお勧めします。セットとは容器の中で固まっている(牛乳が固まることをカードが出来るといいます)という意味です。作り方は牛乳パックで発酵させるときのように、まず牛乳パックにケフィア菌を加えてよく振り、ケフィア菌を牛乳に溶かします。それから、お好きな器に1食分ずつ小分けして室温に置きます。タッパウエアのような蓋付きの容器で発酵させるときは蓋をかぶせて室温において下さい。お手持ちのお好きなワイングラスなどで発酵させる場合はサランラップをかぶせておいて下さい。気温の低い季節では小さな容器で発酵させると発酵温度を保つのが難しいが、今のシーズンでは特に保温などしなくても室温に置くだけで、器の中でケフィアがカードを作ります(牛乳が固まります)。固まれば冷蔵庫で半日ほど冷蔵庫で冷やして召し上がり下さい(冷蔵庫に入れて冷やすとカードが硬くなります)。スプーンでしっかり(角の立つように)すくえます。お好きな器で発酵させると食卓の雰囲気も変わります。ゴージャスな気分の食事を楽しめると思います。

健康のために手軽に作るときは牛乳パックで、そしてゆとりを楽しむときにはワイングラスなどお気に入りの器で、ケフィアを発酵させることをお勧めします。
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日本ビフィズス菌センター設立25周年記念大会

2006年06月03日 17時59分44秒 | Weblog
6月1日~2日の2日間、北里大学薬学部コンベンションホールに於いて第10回腸内細菌学会(日本ビフィズス菌センター設立25周年記念大会)が開催された。
ビフィズス菌センター設立当時は、ビフィズス菌計数のための嫌気培養法が開発されたばかりの頃で、工業的にビフィズス菌入りのヨーグルトを生産する技術がまだ確立できていませんでした。私は関西の中堅メーカーで発酵乳の研究を担当していましたが、大手乳業に先駆けビフィズス菌入りのドリンクヨーグルトの開発に成功し、その新製品は予想外の大ヒットしたころでしたので、日本ビフィズス菌センターの設立に資金的協力を要請されたときは大変な光栄と感激したことを思い出します。

腸内細菌学会の一般講演およびシンポジュウムは、先端的研究が多く発表され、私がビフィズス菌入り発酵乳を開発していた頃と比べ隔世の感があります。当時は培養技術が中心の研究テーマでしたが、最近は健康とのかかわり、特に腸内細菌と免疫に関するテーマに研究者の関心が移っているようです。
その中で興味深かったことは、健康な人でも花粉が飛散する時期にIgEが高くなり、花粉の時期を過ぎても元のレベルまで戻らない、つまり、今年は花粉症の症状が出なかった人でも翌年は発症しやすくなるが、発表者の供試ビフィズス菌を経口摂取していると花粉の時期に高くなるIgEが、翌年の花粉の時期までに元の低い値に戻るいう報告がありました。私は興味をもった理由は、その供試ビフィズス菌は弊社のケフィアプラスに配合しているビフィズス菌と同じビフィズス菌でしたからです。

最後に、石坂公成先生の記念講演に感銘しましたことを記します。
石坂先生は、IgEの発見者として著名な方ですが、「考えることは覚えることより面白い」と述べられたことが印象的でした。確かに日本の教育は知識を覚えることに偏っていて考えることを教えていないように思います。また、「研究者は自分の実験結果に忠実でなければならない。批判されることを恐れて、自分の実験結果を曲げてはいけない。真理はネィチャーにある」と述べられました。その他に日本の科学教育、学術研究予算に関しても大変示唆に富んだご講演でした。
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