ホームメイド・ケフィアを好きな方のために

ホームメイド・ケフィアをこれから始めたい方、すでに始めている方のブログです。ケフィアについての感想や質問をお書き下さい。

赤目四十八滝

2006年07月31日 20時57分58秒 | Weblog
ホームメイド・ケフィアの製造工場へ出かけた帰りに、赤目四十八滝によってみました。

赤目渓谷には四十八滝と言われる多くの滝が連なっていますが、写真の滝は、登り口から4分の1位のところにある布引の滝です。深山幽谷の雰囲気のあるすばらしい景観です。時間と体力の都合で全部の滝を鑑賞することが出来ませんでしたが、不動滝、千手滝、布引の滝を見ただけで赤目渓谷の自然を堪能することが出来ました。

赤目渓谷には天然記念物のオオサンショウウオが生息しているそうで、登り口には日本オオサンショウウオセンター(水族館)があります。オオサンショウウオは水のきれいな川にしか棲めないとのことです。夏休みに入って家族連れも大勢来ていましたが、この有名な観光地でオオサンショウウオの生息する環境を守るには大変な努力を要するものと思います。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ケフィアの話(1)

2006年07月26日 19時58分09秒 | Weblog
「ホームメイド・ケフィア」の研修会でお話した内容を、何回かに分けて掲載します。

こんにちは。
皆様に一つ質問させていただきます。
単一食物で世界中で最も多く食べられている食物は何だと思いますか?
小麦、米、トウモロコシ
これらは三大穀物といわれています。三大穀物が重要な食料資源になっているのは保存性が高いためです。
しかし、最も多く食べられている食物は、実は牛乳なんです。
皆さんは、牛乳は腐るものと思っていませんか?
しかし、酪農国の人々や遊牧民にとって、牛乳は腐るものという意識はまったくなかったのです。
伝統的に酪農が盛んな地域では、牛乳は放置しておけば自然にヨーグルトになったのです。ヨーグルトという言葉は厳密ではありませんが、そのことは後で述べることにして、わかりやすくいうとヨーグルトになったのです。
牛乳に乳酸菌が繁殖して、牛乳の腐敗を防いだのです。
牛乳が乳酸発酵して、発酵乳になり、チーズになるのです。
乳酸菌が繁殖することによって、牛乳が保存食品になったのです。
もし乳酸菌がいなかったら、牛乳が世界中で一番多く食べられる食品にはならなかったと思います。このように人類は有史以来乳酸菌の恩恵を受けてきたのです。

ところで、日本ではどうであっただろうか。
皆さんは、日本は仏教の影響で畜産業が発展しなかったと思っていませんか?
しかし、仏教の発祥の地インドでは牛乳は飲まれています。
お釈迦様は修業に疲れ菩提樹の木の下に倒れていたとき、スジャータという娘さんに牛乳(私は醗酵乳だっただろうと思っていますが)を飲ませてもらって蘇生したといわれています。
インドでは牛を非常に大切にしています。牛を殺して牛肉を食べることはありませんが、牛乳は利用しているのです。
したがって、日本人は仏教の教えを守って牛乳を利用しなかったということではありません。

実は、牛乳は仏教とともに日本に伝わっていたのです。
奈良時代に善那という中国からの渡来人が時の天皇・孝徳天皇に牛乳を献上し、天皇から和薬使主(やまとくすし)という姓を賜ったという記録があります。当時は牛乳を薬と考えていたようです。
そのために天皇家では牛乳を奨励し、日本全国に牧場をつくって乳牛を飼うことを勧めました。そして出来た牛乳を煮詰めて朝廷に献上する「貢蘇の制度」をつくったといわれています。

ここにいわれる蘇という言葉ですが、仏教の原典といわれている涅槃経に「牛より乳をいだし、乳より酪をいだし、酪より生蘇をいだし、生蘇より熟蘇をいだし、熟蘇より醍醐をいだす」と記されています。
酪、生蘇、熟蘇、醍醐の説明については諸説があり、詳しくはわからないのですが、牛乳より酪をいだしの酪はおそらく醗酵乳であっただろうと思います。
余談ですが、この酪という字の偏のフルトリは、甕の意味だそうで甕に入れて醗酵させるという意味があります。酒、酢、醸、醤など発酵にまつわる文字が多いのです。

原始的なチーズの製法に、牛乳を醗酵させてカードを分離し、それを熟成してチーズにすることが行われていました。蘇は発酵乳からカードを分離したいわゆるフレッシュチーズ、それを塩漬けしたりして熟成させチーズを作るのですが、熟成の度合いによって熟蘇や醍醐を作っていたのだと思います。熟蘇も醍醐もチーズのことだろうと思います(醍醐はバターだという説もあります)。京都に醍醐という地名や、醍醐寺、醍醐天皇などに醍醐の文字が使われているのでかなり普及していたようです。

ところで、日本では牛乳から酪が出来ない、いわゆる日本の気候風土では、牛乳中には乳酸菌よりも腐敗菌が繁殖して、酪すなわち発酵乳にならなかったのであろうと思います。
そこで、日本の「貢蘇の制度」では、牛乳を醗酵させてカードを分離して乳成分を濃縮する方法ではなく、湯葉を作るように、牛乳を鍋に入れて加熱し、表面に張ってくる膜をすくって乳成分を濃縮する方法を行ったようです。奈良に飛鳥寺という飛鳥時代から伝わるお寺があるのですが、そのお寺では醍醐というものが売られています。それは飴色に煮詰められた牛乳の塊のようなもので、それ自体は美味しいのですが、熟蘇より醍醐をいだしという醍醐のチーズの概念に当てはまらないように思います。涅槃経に記されている蘇は発酵乳製品ですが飛鳥寺の醍醐は加熱濃縮した練乳の塊のようなものでキャラメルに近い風味です。私は思うに牛乳いわゆる酪農業がわが国に定着しなかったのは、牛乳に乳酸菌が繁殖しづらかったためではないかと思います。牛乳を放置していてもヨーロッパのように自然にヨーグルトにならなかったこと、すなわち牛乳が腐る風土であったことが、牛乳が庶民の食卓に定着しなかった原因だろうと思います。牛乳を鍋で煮詰める方法はずいぶん手間もかかるし、燃料代も馬鹿にならない、しかも完全に煮詰めるのでなく表面の皮膜をすくうのではロスも多い、それではずいぶん高価なものになって庶民には手の届かない、天皇家など貴族の嗜好品か医薬品にしかならなかったのだと思います。仏教の禁忌に触れたのではなく経済的に成り立たなかったのですね。もし、当時、ホームメイド・ケフィアのような乳酸菌が手軽に手に入っていたなら、日本人の食文化は根本的に違ったものになっていたかも知れません。まさに乳酸菌が東西の食文化を分けたのです。
(以下、次回に続きます)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コーカサスから日本の食卓へ

2006年07月19日 16時23分46秒 | Weblog
遥かなるシルクロードの彼方、コーカサス山脈、
その冷涼の地で何千年にも渡りケフィア粒とよぶ種菌を、
継代培養して継承してきた発酵乳ケフィア。
牛乳の発酵に適さない温暖多湿のわが国の風土、
ケフィアが日本の人々に親しまれるようになるには、
科学技術の進歩に負うところが大きい。
乳酸菌研究に70有余年の実績をもつカナダのローゼル社が、
コーカサスから取り寄せたケフィア粒を、
純粋培養に成功して凍結乾燥した「高活性ケフィア菌」。
殆ど無菌に近い紙パック牛乳を普及させた、牛乳の殺菌技術の進歩。
この二つの技術革新が結びついて、
家庭で手軽に、本場コーカサスと同じおいしいケフィアを作れる
「ホームメイド・ケフィア」が可能になりました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ラクトバチルス プランタラムの生理作用

2006年07月14日 16時23分21秒 | Weblog
日本乳酸菌学会でホームメイド・ケフィアの構成乳酸菌の一種L.プランタラムを植物性乳酸菌として分類した研究報告があったことは、先日このブログに書きましたが、その他にもL.プランタラムについての研究発表が多く見られました。その中で興味を持った発表を紹介します。

○植物はタンニンを多く含み金属イオンをキレートして微生物の繁殖に必要なマンガンなどが不足し、そのために微生物が繁殖しにくいのですが、L.プランタラムはタンナーゼを生産して、キレートしているマンガンを体内に取り込むことが出来る。菌体内に高濃度に取り込んだマンガンの活性酸素消去作用によって酸素の多い環境(好気条件)で漬物の醗酵が出来るのであろう。

○滋賀県特産「ふなずし」から63株の乳酸菌を分離して、コレステロール低減作用を調べた結果、L.プランタラムが最も強いコレステロール低減作用を示した。

○伝統醗酵漬物「すんき漬」から59株の乳酸菌を分離して抗アレルギー作用を調べた結果、L.プランタラムは有意にIgE低下作用が認められた。

いずれもホームメイド・ケフィアのL.プランタラムによる研究ではありませんが、同じ菌種のL・プランタラムにこのようなさまざまな生理作用が見られたことは興味深いことです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

私の骨密度

2006年07月09日 18時12分44秒 | Weblog
骨粗鬆症の予防のために、カルシウムを多く含有している乳製品を摂ることを厚生労働省も推奨しています。
「本当にホームメイド・ケフィアを毎日食べると骨粗鬆症を予防する効果があるのだろうか」、ケフィアの愛用者には気になるところです。私もそのことを確かめたくて、骨密度を測定してみました。測定結果を見ると同年代の男性の平均値に比べ122%も高いことがわかりました。グラフから私の骨密度は40歳に相当する値を示しています。やはり毎日ホームメイド・ケフィアを食べていると骨が硬くなることがわかります。ホームメイド・ケフィアの愛用者の骨密度の測定値をホームページに掲載しています。女性は閉経期を過ぎると骨粗鬆症になり易いといわれていますが、ホームメイド・ケフィアを愛用している女性の骨密度は非常に高く、その心配がないことがわかります。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

日本乳酸菌学会を聴講して

2006年07月07日 21時23分59秒 | Weblog
ホームメイド・ケフィアの構成乳酸菌ラクトバチルス・プランタラムは植物性乳酸菌に分類されました。

日本乳酸菌学会2006年度大会が、7月6日~7日に大阪大学コンベンションセンターMOホールで開催され、大阪大学微生物病研究所の本田武司教授の特別講演「ヒト病原細菌を考える」と、38題の一般講演が行われました。
一般講演はいずれも乳酸菌研究の先端的研究が報告され、真剣な討議が交されました。その中で昨今巷で喧しく論議されている植物性乳酸菌に関連する報告が3題あったので紹介します。

その1)は、カゴメのいわゆるラブレ菌に関する報告であり、ラブレ菌は京都の伝統的な漬物「すぐき漬け」から分離され、ラクトバチルス・ブレーべと同定された植物性乳酸菌です。この乳酸菌はリステリア菌に強い抗菌作用を示しましたが、この乳酸菌で作った醗酵飲料を健常者に飲ませた場合、腸内細菌叢に変化がなかったと報告されました。この報告に対して、「植物性乳酸菌の定義を示してください」、「ラクトバチルス・ブレーベがチーズにも存在しますがその場合は動物性乳酸菌と言いますか」という質問がありました。しかし演者から明確な回答がありませんでした。

その2)は、明治乳業の報告です。ブルガリアではホームメイド・ヨーグルトが盛んに作られていますが、森から取ってきた木の葉(西洋サンシュなど)で牛乳を醗酵させています。ブルガリアのLB-ブルガリッカム社の協力を得てブルガリア国内のモンタナ地方、スモリア地方、ブルガス地方などの4地域の原生林から木の葉を採取して牛乳に加え、醗酵させてみましたが普通のヨーグルトとまったく変わらないヨーグルトが出来たということです。木の葉に付着している乳酸菌を分離して同定したところ、ヨーグルトの醗酵菌であるラクトバチルス・ブルガリッカスとストレプトコッカス・サーモフィルスが同定されたという報告でした。この報告を聞くと、明治のブルガリアヨーグルトの乳酸菌も元は木の葉から採ったものらしい。

その3)は東京農大の岡田先生の報告ですが、漬物などから分離した植物性乳酸菌126株?(レジメでは81株)、発酵乳の製造に用いられている発酵乳乳酸菌24株を、糖類醗酵性やアミノ酸要求性等の試験結果からInfor BioによるDendrogram解析によって分類したところ、植物性乳酸菌の群と発酵乳乳酸菌の群とはっきり分けることが出来たが、ラクトバチルス・プランタラムだけは発酵乳から分離された乳酸菌であるにもかかわらず植物性乳酸菌の群に分類されると報告されました。

ホームメイド・ケフィアは、牛乳ばかりでなく豆乳もよく醗酵できるので、ホームメイド・ケフィアの構成菌の一つであるラクトバチルス・プランタラムが植物性乳酸菌に分類されても不思議ではないのかもしれませんが、上記の3題の講演を聴講した限りにおいては、乳酸菌を植物性乳酸菌、動物性乳酸菌と分類することに妥当性を感じられないように思いました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

豆乳ケフィアを作るなら、この豆乳をお勧めします

2006年07月05日 20時48分01秒 | Weblog
豆乳ケフィアをお作りの方に新しい情報です。めいらくの「豆乳+おから・のむ大豆」という豆乳で醗酵させてみて下さい。しっかり固まって甘味のある豆乳ケフィアが出来ます。
今までは同じめいらくの「豆腐も出来る豆乳」をお勧めしていましたが、おからの入ったこの豆乳の方が、パケージの表示によるとイソフラボンや食物繊維、カルシウムが多いそうです。ホームメイド・ケフィアで醗酵させたとき、「豆腐も出来る豆乳」よりもしっかりと固まりました。
私はエキストラライトメープルシロップをかけて食べましたが、デザートのようにおいしくいただけました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏バテを防ぐケフィアシャンパン

2006年07月04日 18時19分12秒 | Weblog
ケフィアは乳酸菌だけで牛乳を醗酵させるヨーグルトと違って、酵母と乳酸菌で発酵させますので、微量のアルコールと炭酸ガスができ、そのためにヨーグルトと違った独特の風味が醸されます。ケフィアにはライトケフィアとディープケフィアがあることは、3月2日に書きましたが、殆どの方は牛乳が固まると冷蔵庫で冷やしますのでライトケフィアとして召し上がっています。ライトケフィアでも味覚の敏感な方はピリッとした刺激を感じるようですが、ディープケフィアにしますと、つまり冷蔵庫で1ケ月位保存してから召し上がるとピリピリとした炭酸ガスの刺激を感じるようになります。ヨーロッパではこのピリピリとした刺激を好んで、ディープケフィアにして食べている人が多いことは3月2日に述べた通りです。

ところで、ディープケフィアよりもさらに炭酸ガスの刺激の効いたケフィアドリンクがケフィアシャンパンです。ケフィアシャンパンの作り方は、きわめて簡単、牛乳に少量(5%程度)の砂糖を加えて醗酵させます。これからの季節は醗酵しやすいので、2日ほど室温に置きますと、牛乳の液面が膨れ上がってきます。この現象を湧くと言いますが、室温によってはもっと速く湧き上がることもありますので、噴きこぼれないように牛乳パックを受け皿の上に置くか、別の大きな容器で醗酵する方が良いでしょう。牛乳の液面が膨れ上がってくると、長めの清潔なスプーン(ケフィアスプーンが適しています)で軽く攪拌し、液中の炭酸ガスを逃すと液面が元に戻りますので、それから冷蔵庫に移して冷やしてください。冷蔵庫の中でも酵母の発酵が続き、牛乳の固まり(カード)が表面に浮き上がってきますが、スプーンで攪拌しますとカードが砕けて滑らかな飲料になります。これを私はケフィアシャンパンと呼んでいますが、爽やかでまろやかな独特の風味があります。

ケフィアシャンパンは、ケフィア(いわゆるライトケフィア)より醗酵が進んでいますので、酵母や乳酸菌によってタンパク質や脂肪が部分消化されて低分子のアミノ酸や脂肪酸になり、炭酸ガスによる腸管の刺激とあいまって牛乳の栄養成分が吸収しやすくなっています。アルコール濃度は1%未満ですから酒とは呼べませんが、飲むと体がポカポカとして元気が出てくるような気がします。今夏は滋養強壮ドリンクとしてケフィアシャンパンが流行るかもしれません。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする