日本ビフィズス菌センター主催の第16回腸内細菌学会が平成24年6月14日(木)、15日(金)の両日、神戸市産業振興センター「ハーバーホール」で開催されました。
本年度のテーマーは『腸内細菌学における“コロンブスの卵”-先駆的着想と人材育成にむけて-』と定めて、若い研究者の発掘と発表の場の提供を目的としていた。
従って、一般研究発表では腸内細菌にかかわる若手の研究者の発表が41題もあり、なかなか盛況でした。
また次世代研究者と研究課題発掘のために次のテーマでシンポジウムも持たれました。
シンポジウムⅠ「先駆的人材育成のために」
シンポジウムⅡ「先駆的着想にむけた腸内オミックスの新展開」
その他に特別講演と海外から招聘した講師による特別講演が行われました。
特別講演
若き日の回想~創造の喜び~」:光岡知足(東京大学名誉教授、前日本ビフィズス菌センター理事長)
海外特別講演
CD1-NKT Interactions in Mucosal Immunity:Richadrd S. Blumberg (M.D.,Professor of Medicine,Harvard Medical School, USA)
日本ビフィズス菌センターでは、毎年腸内細菌学分野で優れた研究業績を上げた研究者を選んで奨励賞を授与していますが、今年も次の研究者が受賞し、受賞講演が行われました。
受賞講演Ⅰ
整腸作用を介したビフィズス菌の生理作用:小田巻俊孝(森永乳業(株)食品基盤研究所)
受賞講演Ⅱ
腸内エコシステムの理解に向けたマルチオーミクス解析技術の構築:福田真嗣(独立行政法人理化学研究所免疫.アレルギー科学総合研究センター)
これらの受賞講演は最新の知見が得られる興味深い内容であったので簡単に紹介しておきます。
前者はビフィズス菌(Bifidobacterium longumBB536)のスギ花粉の花粉症軽減作用に関するメカニズムの解明に関する研究です。
花粉症に罹患すると結果として腸内でBacteroides fragiris グループが増えてくるが、その中のBacteroides fragilisとBacteroides intestinalisが増えると、スギ花粉症特異的IgEが増える。すなわち花粉症はBacteroides fragiris グループの悪循環によって増悪することになる。ビフィズス菌はこのBacteroides fragiris グループを抑制することによって間接的に花粉症を予防している。
後者はビフィズス菌(Bifidobacterium longum)が病原性大腸菌O157の感染から生体を守るという研究である。
病原性大腸菌O157に感染したマウスは数日で死亡するが、ビフィズス菌と病原性大腸菌O157を同時に与えたマウスは死亡しなかった。その原因はビフィズス菌が酢酸を作るためであった。酢酸の生成をする遺伝子を取り除いたビフィズス菌を病原性大腸菌O157と同時に与えたマウスの死亡を防げなかった。この研究はアメリカの科学雑誌Netureに掲載され、プロバイオティクスの効果が広く認識されることになった。
我田引水になりますが、弊社の“プロバイオティクスGBN1”や“ケフィアプラス”にもビフィズス菌を含有しており、また“ホームメイド・ケフィア”を食べると腸内でビフィズス菌が増えることがわかっているので、花粉症や病原性大腸菌O157に対するビフィズス菌の効果がこのように解明されたことは、プロバイオティクスの信頼性が高まり素晴らしいことです。
本年度のテーマーは『腸内細菌学における“コロンブスの卵”-先駆的着想と人材育成にむけて-』と定めて、若い研究者の発掘と発表の場の提供を目的としていた。
従って、一般研究発表では腸内細菌にかかわる若手の研究者の発表が41題もあり、なかなか盛況でした。
また次世代研究者と研究課題発掘のために次のテーマでシンポジウムも持たれました。
シンポジウムⅠ「先駆的人材育成のために」
シンポジウムⅡ「先駆的着想にむけた腸内オミックスの新展開」
その他に特別講演と海外から招聘した講師による特別講演が行われました。
特別講演
若き日の回想~創造の喜び~」:光岡知足(東京大学名誉教授、前日本ビフィズス菌センター理事長)
海外特別講演
CD1-NKT Interactions in Mucosal Immunity:Richadrd S. Blumberg (M.D.,Professor of Medicine,Harvard Medical School, USA)
日本ビフィズス菌センターでは、毎年腸内細菌学分野で優れた研究業績を上げた研究者を選んで奨励賞を授与していますが、今年も次の研究者が受賞し、受賞講演が行われました。
受賞講演Ⅰ
整腸作用を介したビフィズス菌の生理作用:小田巻俊孝(森永乳業(株)食品基盤研究所)
受賞講演Ⅱ
腸内エコシステムの理解に向けたマルチオーミクス解析技術の構築:福田真嗣(独立行政法人理化学研究所免疫.アレルギー科学総合研究センター)
これらの受賞講演は最新の知見が得られる興味深い内容であったので簡単に紹介しておきます。
前者はビフィズス菌(Bifidobacterium longumBB536)のスギ花粉の花粉症軽減作用に関するメカニズムの解明に関する研究です。
花粉症に罹患すると結果として腸内でBacteroides fragiris グループが増えてくるが、その中のBacteroides fragilisとBacteroides intestinalisが増えると、スギ花粉症特異的IgEが増える。すなわち花粉症はBacteroides fragiris グループの悪循環によって増悪することになる。ビフィズス菌はこのBacteroides fragiris グループを抑制することによって間接的に花粉症を予防している。
後者はビフィズス菌(Bifidobacterium longum)が病原性大腸菌O157の感染から生体を守るという研究である。
病原性大腸菌O157に感染したマウスは数日で死亡するが、ビフィズス菌と病原性大腸菌O157を同時に与えたマウスは死亡しなかった。その原因はビフィズス菌が酢酸を作るためであった。酢酸の生成をする遺伝子を取り除いたビフィズス菌を病原性大腸菌O157と同時に与えたマウスの死亡を防げなかった。この研究はアメリカの科学雑誌Netureに掲載され、プロバイオティクスの効果が広く認識されることになった。
我田引水になりますが、弊社の“プロバイオティクスGBN1”や“ケフィアプラス”にもビフィズス菌を含有しており、また“ホームメイド・ケフィア”を食べると腸内でビフィズス菌が増えることがわかっているので、花粉症や病原性大腸菌O157に対するビフィズス菌の効果がこのように解明されたことは、プロバイオティクスの信頼性が高まり素晴らしいことです。