ホームメイド・ケフィアを好きな方のために

ホームメイド・ケフィアをこれから始めたい方、すでに始めている方のブログです。ケフィアについての感想や質問をお書き下さい。

ケフィアからの生物活性化合物と健康に対するそれらの潜在的な利点 :系統的レビューとメタ分析

2022年01月19日 15時36分23秒 | Weblog
コーカサス地方から発したケフィアは現在では世界各地で作られています。ケフィアの製造方法にはケフィアグレインで発酵させる職人的方法と、ケフィアグレインから分離した乳酸菌・酵母スターターで発酵させる工業的方法があります。ここに紹介するレビューはその両方で作られたケフィアに含まれている機能性成分の作用機序について、網羅的に解説しています。弊社のホームメイド・ケフィアは工業的に作られるケフィアスターターを家庭で作りやすく小分けr包装したものです。最近、ケフィアグレインからプロバイオティクスを分離する目的で多数の研究論文が発表されるようになりました。このレビューはそれらの論文を精力的に集めていますが、工業的に作られているケフィアは網羅できていないようです。
したがって、結果はケフィアグレインによるケフィアに偏ってるように思いますが、その点を考慮すればケフィアの健康価値についてよくまとまっています。図はケフィアの機能性成分の作用機序を示しています。PCはこちらを、スマホの方はこちらをクリックして、日本語に翻訳したレビューをご覧いただけます。
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腸内細菌叢、肺の状態および冠状動脈性心臓病の間の相互作用、そしてプロバイオティクスがこれらにどのように影響するか?

2022年01月13日 13時28分59秒 | Weblog
今日紹介するのはドイツの科学者によるレビューです。著者による要旨の一部を次に引用します。「健康な腸内細菌叢の重要性は強調しすぎることはありません。その組成の乱れは他の臓器にまで及ぶ様々な症状を起こす可能性があります。・・・ここでは腸と肺の軸に沿った臓器官コミュニケーション、および肺と冠状動脈性心臓病の間、および心血管疾患と腸内細菌叢の間の相互作用について説明します。COVID-19感染の臨床転帰にも影響を与えるこの器官の三角形は、免疫細胞や短鎖脂肪酸やトリメチルアミン-N-オキシドなどの免疫調節因子を含む多数の受容体とエフェクターによって接続されています。腸内細菌叢はこれらのそれぞれにおいて重要な役割を果たし、したがって肺と心臓の健康に影響を及ぼし、この相互作用は両方向で起こります。腸内細菌叢はプロバイオティクスの経口摂取によって影響を受ける可能性があります。」PCの方はこちらを、スマホの方はこちらを、クリックすると日本語でお読みいただけます。
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乳酸菌を利用した新型コロナに対する経口ワクチンの開発

2022年01月07日 11時37分21秒 | Weblog
ホームページに「発酵乳・腸内細菌叢の科学:研究の最前線」というページを設けて、先端的な研究論文を紹介していますが、今年最初に紹介する論文は”SARS-CoV-2経口ワクチン開発のための潜在的なアジュバントおよび送達システムとしてのLactiplantibacillus plantarum.”です(PCはこちらから)。.ちなみにLactiplantibacillus plantarum は、ホームメイド・ケフィアの発酵菌の一種Lactobacillus plantarumと同じ菌種ですが、最近種の名称がLactobacillusからLactiplantibacillusに変更になりました(但しこの論文に記載されている菌株と同じではありません)。SARS-CoV-2は新型コロナの原因ウイルスです。このウイルスに対するワクチンは既に実用化されていることはご存じの通りですが、使用中のワクチンは筋肉注射する全身ワクチンです。新型コロナは鼻腔や肺の粘膜から感染しますから、粘膜で防御効果を発揮する粘膜ワクチンが望ましいが、著者によると乳酸菌ワクチンは粘膜と全身で効果を発揮できるとのことです。アジュバンドとはワクチンの効果を高める作用のことで、乳酸菌にはアジュバント効果の強い菌が多い。Lactiplantibacillus plantarumは胃の強い酸性に耐えて腸に達してコロニーを形成できるので経口ワクチンとして使用できるなど乳酸菌ワクチンのメリットが多い。実用化が待たれるところです。図は腸および呼吸器組織におけるウイルスに対する耐性および免疫応答に対する経口投与された組換えLactiplantibacillus plantarum株の有益な効果を示しています。

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増え続ける研究論文の発表

2022年01月04日 13時49分40秒 | Weblog
新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
上図を見てください。これはAntioxidants 2021, 10(11), 1845に掲載されたThiago M. C. Pereira らのレビュー「脳腸軸の新たなシナリオ:神経変性疾患に対するケフィアの治療作用」からの引用ですが、ここ数年この分野の研究が著しく進歩したことがわかります。私は新しい文献に接するたびにワクワクします。中には理解を超える研究論文もありますが、読んでいるうちになんとなくわかってくるのが楽しくて、皆さんとぜひ情報を共有したいと考え、ホームページに「発酵乳・腸内細菌の科学:研究の最前線」という紹介ページを作りました。ホームページからリンクを付けて日本語訳を読めるようにしています。ご興味のある方は(PCの方はこちらを、スマホの方はこちらを)クリックして読んでください。今年も出来るだけ多くの研究論文を紹介したいと思っています。
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