陰陽師的日常

読みながら歩き、歩きながら読む

「ポールの場合」を少し改めました

2009-11-27 23:36:37 | weblog
マンスールさんからご指摘をいただいた「ポールの場合」、読み返してみたら、あちこち気になるところがあったので、手直ししました。気がつくか気がつかないかぐらいの変更なのですが、始め出すと気になって、かなり時間がかかっちゃいました。

ご指摘のあった Roman blanket、これは結局「イタリア製毛布」としました。あれやこれやの可能性はあったのですが、どれも決定打に欠ける、そういうときは基本に戻って、一番シンプルな訳にすることにしました。
Roman という言葉によって、どこかに古代ローマを響かせようとしているのだと思うのですが、「ローマ製」という言い方はしないと思うんです。「イタリア製毛布」という言葉から受ける、なんとなく高級な感じ。いまはあまり言わないと思うのですが、かつての「舶来物」という言葉にこめられたあこがれのようなものが、「イタリア製」という言葉には、まだあるかなあ、と思って。

問題の "the immense design of things" ですが、マンスールさんのご投稿にもあったリンク先を参考にさせていただいた結果、「あらゆるものの源である果てしのない場所へと還っていった」としました。design of things を「源」と言えるかどうか、結構微妙なところなのですが、また引き続き考えていくこととして、今回はここらあたりでいったん納得しようかと思っています。

振り返ってみると、やっぱりヘタで(笑)、ヘタと思えることは、当時にくらべて少しは力がついているということなのかなあ、と自画自賛しておくことにします。

だけど、このポール、ほんとにいまに通じるものがある。
もっと読まれていい短篇だなあと思います。

興味のある方はまた読んでみてください。

http://f59.aaa.livedoor.jp/~walkinon/paulscase.html

マンスールさん、ご指摘どうもありがとうございました。
訳し直しもしたいと思っても、なかなかその機会がない。こうやって、少しずつ良いものにしていきたいと思います。

どうかここをお読みになってくださってる方、おかしい場所があったら、これからもどんどんご指摘お願いします。