hiyamizu's blog

読書記録をメインに、散歩など退職者の日常生活記録、たまの旅行記など

黒いが、白と緑の眼

2008年08月06日 | 健康
私の眼の色は黒いが、白と緑になりかかっている。先日、結膜炎で眼科に行った。結膜炎はすぐに完治したのだが、白内障が始まっているという。さらに、緑内障のおそれがあるので、視野検査をしましょうと言われた。

「白内障は、眼のレンズに相当する水晶体が濁ることが原因で、年取ると誰にでも起こり、眼内レンズを入れる簡単な手術で元の状態になる」という知識があったので、「いよいよか」と思っただけで驚かなかった。こちらの方は、まだ初期なので、進行を抑える目薬をもらった。

もう一つの緑内障は失明する病気とだけの知識しかなく、「オイオイ」と思った。


視野検査は、真正面の赤い光を見たままで、視野内にときどき光る点を見つけたときにスイッチを押す方法で測定する。光る点の場所も強さもランダムで、どこで、いつ光るがわからない。見えなければ当然光ったことも分からない。片目で10分以上集中力を切らさないようにしなければならない。しばらく光が見えないと、失明寸前なのかなどとだんだん不安が増す。そんなとき、端の方でかすかに光ると、本当に見えたのか迷ってしまう。中心近くで強く光ったときは、思わず力を入れてボタンを押してしまう。

結果の視野図は、中心部近くに島状に二つ視野が欠けたところがあり、典型的な「正常眼圧緑内障NTG」だと宣言された。
緑内障では多くの場合、鼻側から徐々に視野が欠け始めるようだ。私は、視野が欠けるとは端の方から見えなくなっていくのだと思っていたので、ときどき、片目で真正面を見て、端の方が見えるかどうか指など使って自分で検査して、多分大丈夫だなと思っていた。今、片目で正面をじっと見て、中心部で視野が欠けていることはまったく感じることはできない。自己診断は無理なようだ。

「緑内障は治すことはできませんが、進行は遅らせることはできます。進行を抑制する薬を出しますから、毎日さしてください」と言われた。
「進行程度は?」と聞くと、「まあ、中程度でしょうか」とこともなげに言う。

眼科でもらったパンフレットを読むと、「一度失った視野を取り戻すことは難しく、何よりも早期発見、早期治療が非常に重要になります」とある。中期発見だが、まあ良しとするか。
初期、中期では自覚症状がほとんどない病気なので、皆さんにも是非一度眼科に行くことをお勧めする。「40歳からは定期的に眼底検査を」とパンフレットにある。





以下、緑内障についての一般的解説。

緑内障:網膜へはりめぐらされている視神経が太い一本の束となって脳に向かう視神経乳頭が眼圧で圧迫されて、正常な視神経の数が減り、視野が徐々に欠けていく病気。

緑内障の名前の由来は、房水が過剰にたまり、角膜がむくんで瞳が青っぽく見えることからきている。

初期段階では視野の一部に見えないところが出てきても、二つの眼でカバーしあうため自覚症状はほとんどない。
日本人の中途失明原因の一位( 17.8% )の糖尿病性網膜症につぎ、第二位(12.8% )になっている。

眼の中には房水(ぼうすい)という透明な液体が満たされて眼球の形が保たれている。房水が過剰に作られたり、排出されにくくなると、眼圧が高くなる。
緑内障の主な原因は眼圧が高くなり視神経が障害を受けるためだ。しかし、眼圧は正常範囲でも、視神経乳頭の耐性が低く、陥没して障害になってしまうことがある。これが私がなってしまった、日本人にもっとも多い正常眼圧緑内障( NTG : Normal Tension Glaucoma )だ。正常眼圧緑内障は視神経乳頭の異常が視野異常より先に現れるので早期発見には眼底検査が重要だ。


目と健康 シリーズNo.10 緑内障」を一部、参考にした。
 
その最後は以下のように結ばれている。3行目以下は、私には、励まされているというより、突き放されているような感じがするのだが。

「緑内障は早期発見と適切な治療により、多くのケースでは、一生十分な視野・視力を保つことができるようになっています。
ですから病気のことを心配しすぎることなく、毎日を楽しく過ごすようにしましょう。現在では、一度失われた視神経をもう一度機能させる研究なども行われており、将来さらに良い治療法が確立されることも期待できます。
 失明するかもしれないという不安を抱きながら生活するより、思いきり今という時間を楽しんだほうが、ずっと充実した人生を送れるのではないかと思います。」




コメント
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